アニメ大好き

◆第16回『戦国魔神ゴーショーグン』◆(1997/2/2)

 ついに出してしまった!という感じですね。『ガンダム』や『ブライガー』と同じくらい大好きで、より以上に影響を受けたこの作品、早く取り上げたいような、最後まで取っておきたいような複雑な気分だったのですが、いよいよ登場となりました。

 たぶん、一応は、このアニメの主役は『メカは友達』が口癖の少年ケン太で、ラストではメカに自我が芽生え、ケン太と風やら海やらの精―地球のソウル達―が宇宙に飛翔していくというなかなか壮大で感動的なテーマを扱っていたのではありますが、この作品の真骨頂はそーゆー堅っ苦しいところではなくて、ケン太を守って悪の組織ドクーガと闘うレミー、真吾、キリーの大人のカッコよさにあります。金で雇われた用心棒であるところの彼らはドライでおしゃれで、そして強い。もう戦闘中の会話のお洒落なことと言ったら。雇い主であるはずのケン太を助けて「ガキのお守りにしちゃ高くついたぜ」とうそぶき、「ガキよりレミーに好かれたいぜ」なんて平然と言っちゃう。返すレミーは「キリーも真吾も、坊や達はケン太が似合いよ」だもんね。

ブンドル  そしてそして、忘れちゃいけないドクーガの3バカトリオ(ごめん)。「これこそまさに美しい……」とひたすら己の美学を追究し、出撃時にはショパンだのモーツァルトだのクラシックを流して、敵であるはずのレミーにプロポーズしたりするブンドル様。そしてスグーニ・カットナル様とヤッターラ・ケルナグール様。ロボットの戦闘シーンはどうでもよくてただひたすらレミー達とブンドル達のやりとりが面白い。というTVシリーズでした。

 『TVシリーズでした』というのは他でもない、この作品、小説になってずっと続いているんですよね。TVシリーズのノベライズに始まって、『その後の戦国魔神ゴーショーグン』から番外編『美しき黄昏のパヴァーヌ』まで既に8冊。ロボットはもう出てこないにもかかわらず、『ゴーショーグン』として続くこのシリーズ、レミー、真吾、キリー、ブンドル、カットナル、ケルナグールの6人のキャラクターがいかに良くできているかがわかろうというもの。SF小説としてもしっかりしているので、いずれ『本の虫』コーナーにも登場するかもしれません。

 そうそう、レミー役はアラレちゃんやミンキーモモでおなじみの小山茉美さんだったのですが、『ミンキーモモ』ではなんとロボットが出てくるお話の時にしっかりゴーショーグンのBGMが流れていたんですよね。「おいおい、いいのか」なんて突っ込みながらもファンには嬉しいお遊びでした。アダルトタッチで変身した後のモモってそのまんまレミーでしたもんね、性格が。脚本が同じ首藤剛志さんだから不思議はないんですけど。あー、懐かしい! もうあれから15年も経ったなんて……。


●次回予告●

次回は『タイムボカンシリーズ』です。


アニメ大好き!インデックスに戻る