アニメ大好き

◆第8回『銀河烈風バクシンガー』◆(1996/9/1)

 第2号で取り上げた『銀河旋風ブライガー』でおなじみ、J9シリーズの第2弾です。『ブライガー』がSFロボットアニメ版必殺仕事人だったのに対して、こちらはSFロボットアニメ版新撰組です。『バクシンガー』は『幕臣ガー』のことなんですよ。

 ロボットアニメ版と言うと何か子供向けで、新撰組なんて名前だけじゃないの?と思われそうですけど、なんのなんの。この作品、けっこう史実に忠実でした。坂本龍馬や西郷隆盛、高杉晋作や桂小五郎など維新を彩った人物はみんな出てきて、敵対していた薩摩藩と長州藩が電撃的(?)に同盟を結ぶくだりとか、歴史の教科書よりずっと詳しい。図書館で幕末や明治維新のことを調べて、このキャラは誰々、このエピソードはどの事件などと考えるのはなかなか勉強になりました(もうすっかり忘れてしまったけど)。

ビリーの絵  で、またキャラクターのネーミングがわかりやすいんですよ。高杉晋作は「シン・ザーク」だし、中岡晋太郎(こんな字でしたっけ?)は「ナーカ」。そのまんまやないか。新撰組にあたる主役の烈風隊がいるのはミーブの谷で、烈風隊が守るバクーフはドーエ星にあって、黒船ならぬ外宇宙艦隊にいるのはエンゲレス星人……。いいなぁ、このセンス。大体ロボットアニメで新撰組をやろうという発想がふるってますよね。是非是非再放送してほしい

 ただ、沖田総司ファンは見ない方がいいかもしれません。沖田総司役のビリーがね、美形じゃないんだもん。何せ頭がアフロヘア。あれはなー、ちょっとなー、許せないもんがある(笑)。

 何せ新撰組ですから、最後はみんな死にます。主役が敗北するアニメっていうのも考えたら珍しいですよね。敗北どころか全滅なんだから。歴史的事実をうまく脚色したところといい(『マンガ水戸黄門』とか、『少年徳川家康』とかとは格が違う)、なかなか画期的なアニメでした。あー、本当に、もう1回見た〜い!


●次回予告●

次回は『ニルスの不思議な旅』です。


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