アニメ大好き

◆第4回『伝説巨神イデオン 接触編/発動編』◆

 『ガンダム』の成功に気を良くしたのか(?)、日本サンライズが次に映画化したのがこの『イデオン』でした。何でもTVシリーズは途中で打ち切りの憂き目にあったらしく、中途半端な結末だったということなので(私はTVシリーズはあまり見ていなかったので何とも言えません)、映画で本来のラストシーンをという目論見があったのでしょう。

 『接触編』はTVシリーズのダイジェスト版のような感じで、『発動編』は全編新作(だったと思う)、二編同時公開で、3時間ぐらいある超大作でした。(『ガンダム』で儲けた分、全部吐き出しちゃったんじゃないかしらん)

イデゲージ  十年以上前に1回見たきりなので、ストーリーはあまり詳しく覚えていないのですが、とにかくラストシーンが強烈で、印象に残ってるんですよね。まず。登場人物が全員死んでしまう。敵も味方も全滅。で、この死に方がまた半端じゃない。『ガンダム』と同じように、主人公方はほとんど子供で、中には幼児もいるんだけど、その首が吹っ飛ぶんだよぉ。ヘルメットに銃弾の穴が開く様子とかめちゃめちゃリアルで容赦がない

 そうして、その悲惨な殺戮の後にやってくるのは、うって変わって静かな宇宙。星々のきらめく紺碧の宇宙に、死んでいった者達の魂が戯れています。もはや敵も味方もなく、穏やかに笑いあっている彼らを、メシアと呼ばれる赤ん坊が何処へかと導いていく。彼らの行く手に現れるのは青く輝く美しい星、そう、地球です。やがて大画面は逆巻く大海原(これは実写)に変わり、彼らの魂が地球に新しい生命をはぐくむことを示唆して映画は終わります。(TVシリーズ主題歌『復活のイデオン』の「人世いのちのはじまりを知る♪」という歌詞はこういうことだったのかと妙な納得をしたことを覚えてます)

 しかしとんでもないもん作りますよね、日本のアニメ界は。ドラマティックで壮大で、おまけに神がかってる(映画のBGMはほとんど宗教音楽でした。TVのBGMは感動的な交響楽で大好きだけど)。でも私、こういうのを見て育って良かったなぁと思ってます、はい。


●次回予告●

次回は『妖怪人間ベム』です。


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