• きつね狩りへ

  • きつね狩りの記録

    発起人の瀧花五郎様から、きつね狩りについて、詳しいメールが届きましたので 転記します。あわせて掲示板に寄せられた投稿も転記します。
    2003/1/8 よっちゃん 転記

    2003年1月5日(日曜日)
    キツネ狩り行事について。           
    
     見内自治会に残る風習として、子供の行事でもあり、地域を守る行事でもあるこの
    習わしは、昔は瀧花株や井上株の株講組織で行なわれていましたが、少子化の影響も
    あって、今回は地区全体で取り組んではと、発案提起し正月に実施することになり、
    発起人とそれに賛同していただく人で取り組みますことを許していただきました。
     取り組みとして、まず前日の日夕方、子供と共に各家庭を回りまして半紙を、二,
    三枚づつ、お供えして頂きそれを集めました。祭事の当日になると、公民館で御幣作
    りにはいりました。一ノ宮は、天照大御神、または天照皇大神。二ノ宮は、登由宇気
    神、または豊宇気昆売神とか豊受大神。三ノ宮は、その土地の産土神である、つま
    り、八幡大神さんに当たるといわれる。それぞれの御幣を、カミノ谷、シモノ谷と
    に、一組づつを作りました。次に、株講の祭るそれぞれの祠に供える幣をつくりまし
    た。これらの幣ができますと、それらを公民館の床の間に祭り、稲葉宮司様に祭壇を
    作って頂き、見内の神様、金毘羅さん、天王さん、不動さん、を始め、山ノ神さん、
    庚申さんをお祭りし、村の人々の玉串のお供えを頂きました。祭礼が終わりまして、
    一ノ宮、二ノ宮、三ノ宮、の御幣を持った     子供たちが、村中をキツネ狩り
    の歌「キツネ狩り候、わが宮の祭りとつてキツネ狩り候、われがなんじゃい候」と歌
    いながら、その御幣を振って、村中を払い清めながら歩き、村の結界に当たるそれぞ
    れの地点の場所に行き、「高天原のキツネの上にぐしゃり、ぐしゃり。」と言って刺
    し、そこを離れるときには、「キツネの筬は、七ほけなかろ、えんげんぱ」と言っ
    て、その地点から離れるのだそうです。又その地点から村の中に魔モノや疫病や禍な
    どが入ってこないように防ぐと共に、五穀豊穣を願う、行事だと言われてきたようで
    す。さだかでは御座いませんが、そのような具合で伝えられてきています。
    さらに、株講の祠にはそれぞれ、神饌とお神酒を供えて祀り幣を立ててもらいました。
    又、古老の言い伝えによれば、次のようにするのだとのことです。
    
     この行事の方法は、まず御幣を作るに当たり。紙を裁つ前に、必ず唱えること。
    
    	1, 摩訶般若波羅蜜多心経を読経して。
    
    	2, この紙は人が製した紙なれど、今こうして裁てば神とまします。と唱え
               次に、
    
    	3, 南無阿弥陀 うんけんや そわか   (三回唱える)
    
     そのように拝みましてから、御幣を切り始めます。
    
    それから、一ノ宮の半紙は七枚の紙を使い、二本作りそれを束ねて作る。
         二ノ宮の半紙は五枚の紙を使い、二本作りそれを束ねる。
         三ノ宮の半紙は三枚の紙を使い、二本作りそれを束ねる。
    次に、各株の荒神さんには小さい御幣を作りますが、半紙の大きさは四分の一の
    大きさです。その大きさの紙、七枚を使ってきりますが、四だんの幣を作りそれを
    二本束ねるのだそうです。
     以上キツネ狩りに関して調べたことや、教えられたことをまとめてみました。
                                                    文責   瀧花五郎
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    鍋師さまの投稿です。
    
     於与岐町見内地区の中断していた「キツネ狩り行事」楽しく拝見しました。また
    一つふるさと自慢が増えましたね。子供達と一緒に歩きながら、滝花区長さんが
    「昔は子供の数も多くて、今度は自分の番だと御幣を取りあって振ったものだ。
    あまり元気良く振るもんで、御幣がちぎれ飛んで、裸になってもまだ振ったもんだ。
    最後にカミノ谷とシモノ谷が出会うと、自然に雪合戦になり、強い方が押し込んで、
    大抵はカミノ谷にガキ大将がおって、シモノ谷の子を雪の中に押し倒したもんだ。
    それが元気の素だった。子供は元気でなきゃ。」と話しながら、御幣の振り方を見せ
    られるはしゃぎようで、見ていた村の女性が「区長さんたら」と感心する微笑ましい
    光景でした。
     新作民話にも挑戦下さい。定型のお婆さん語り「むかしむかし・・お決まりの病人
    と孝行息子登場・・ 「キツネ狩候、わが宮の祭りとって、キツネ狩候、われがなん
    じゃい候」・・「キツネの頭に、グシャ」・・病魔退散・・これが(息災を祈る起源)
    ・・だとさ」里の子供達と作ってみては。画も面白いですね。
     吉美小のHPに吉美のお宝探しがありますが、里の自慢の発掘、「ボクの秘密は
    この水溜まりなんだ、オタマジャクシが一杯いてね」など・・みんなで取り組まれ、
    ふるさと愛の意識を創られることです。そんな楽しい弥仙山の里づくりに声援を贈り
    ます。
     身内地区に初めて行きました。弥仙山の里:於与岐も広いですね。HPの弥仙山、
    里の風景、農作業や自然植物の撮影場所が分かる→里歩きマップ原型デ−タに連結も
    お願いします
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    鍋師さまへ                 吉崎
    
     遠方から、取材にお越し頂き有難うございました。
    この日のキツネ狩りは、青空が広がり日差しはあっても
    雪をはこぶ風は冷たかったでが、御幣をなびかせた
    子供たちは風の子でした。
     行事にたずさわってこられた人の気持ちを、上手に
    引き出されての取材報告、ありがとうございました。
    
    新年早々うれしい話題がひとつ増え、宿題も追加ですね。
    
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