コンピューターのハードウェア

電源装置

  UPSUninterruptible Power Supply

 日本語で無停電電源装置であり、バッテリを内蔵し、電源異常(停電)時にでもしばらくの間コンピュータ等に電力を供給する装置。、ユーザはこの間に安全にシステムを終了することができる。システムの異常停止によるハードウエア損傷、データの損失やファイルの破壊 業務停止復旧作業の費用、時間の損失などを未然に防止する。

 常時商用給電方式

 一般的な「UPS」はこの方式である。比較的電源電圧の変動の少ない安定した商用電源環境でのOA機器の保護に適している。バックアップ運転時は矩形波出力なので、誘導性負荷(コイル・モータなど)の保護には使用できない。

 ラインインタラクティブ方式

 サーバーやワークステーション向けで常時商用給電方式が停電だけに対応するのに対して、「電圧の異常」にも対応する。電源電圧の変動が比較的大きい場所でのネットワークサーバや OA機器の保護に適している。

 オフラインインタラクティブ方式

 商用電源が正常なとき、バイパス回路で商用電源を負荷に供給しながら、商用電源を整流器で直流に変換し二次電池や電気二重層コンデンサをトリクル充電し、商用電源が停止した場合、開閉器により商用電源からインバータへ切り替えるものである。
 電圧低下や電力波形の乱れがある程度許される容量の小さなものに用いられる。安価であることから、商用電源停止時に電源補償時間内に負荷機器を停止する装置と組み合わせて端末機器用に分散配置されることも多い。

 常時インバータ給電方式

 更に高い信頼性を求める人用にはは通常時、電源異常時とも、常にインバータ経由での給電を行う。バックアップ運転への切替時間は発生しない(無瞬断)。 電源電圧の変化が激しい場所での使用や無瞬断入力を要する機器の保護に適している。ただし値段は非常に高価である。

容量の決定
 接続機器全体のコンセント数、また電源容量をVA(ボルト・アンペア)、W(ワット)、の両方で確認する。

総容量(VA)=VA表記の機器の容量総計+W表記の機器の容量総計/力率+A表記の機器の容量総計x100
総容量(W)=VA表記の機器の容量総計x力率+W表記の機器の容量総計+A表記の機器の容量総計x100x力率

無停電電源装置(UPS)の選択
 Wの総和、VAの総和、両方よりも大きいUPSが候補になる。
例えば接続機器が、510W/290VAであったり、490VA/310Wの場合は、 500VA/300 Wの出力容量の無停電電源装置(UPS)は選択できず、その1ランク上の出力容量の無停電電源装置(UPS)を選定する必要がある。

  ACPIAdvanced configuration and Power Interface

 Intel、Microsof、Compaq、Phoenixt、東芝が共同で開発したパソコンや周辺機器の電力管理を行うための規格。ACPIは電力管理をOS側で一元管理する。ACPI対応であれば接続した周辺機器の電力まで、OSで管理することができる。