正多角形で円周率を計算

前田稔(Maeda Minoru)の超初心者のプログラム入門

円周率の話

pai=
    1: 3.1415 9265 3589 7932 3846 2643 3832 7950 2884 1971 

プログラムの説明

1. 私がコンピュータを習い始めたころに FORTRAN で作成したプログラムをベースにＣ言語に置き換えました。
   FORTRAN のプログラムが始めて動いた時は、なかなか面白い画期的な方法が見つかったと思っていたのですが、 何のことは無いコンピュータが開発される以前から同じようなことを考える数学者がいたのですね。 (^_^;
   
2. 半径(Ｒ)＝１の円の外周は ２лＲ であり、１／２にすれば円周率が求まります。
   
3. いま、円に内接する正６角形から計算を始めることにします。
   正６角形の一辺の長さは半径と同じ１なので「一辺の長さ×辺の数／２」が円周率の近似値になります。
   

   Pai = 1*6/2 = 3

   
   
4. 正６角形が正１２角形になったときの辺の長さを計算することを考えます。
   正６角形の一辺に円の中心から垂線を下します。
   このとき「斜辺＝1，底辺＝LEN/2」の直角三角形ができます。
   高さ HT はピタゴラスの定理を使って簡単に計算できます。
   

   HT(三角形の高さ) = SQRT(R**2-(LEN/2)**2) = SQRT(1-(LEN/2)**2)

5. 正１２角形の斜辺(LEN2)も「高さ= 1-HT，底辺= LEN/2」の直角三角形からピタゴラスの定理を使って計算できます。
   

   LEN2(正１２角形の斜辺) = SQRT((LEN/2)**2 + (1-HT)**2))

   
   
6. これを繰り返せば、正24角形, 正48角形, 正96角形・・・と計算を進めることができます。
   
7. 新規プロジェクトから、空の Console Application を作成して、次のファイルをプロジェクトに加えて下さい。
   
8. 円周率を計算して表示するプログラムです。
   

   /*★ 円に内接する正六角形から円周率を計算する 前田 稔 ★*/ #include <stdio.h> #include <math.h> //★ MAIN PROGRAM int main() { double kaku,len,ht,l2,hw; int i; kaku= 6.0; len= 1.0; for(i=0; i<15; i++) { printf("正多角形=%f LEN=%f PAI=%f\n",kaku,len,len*kaku/2.0); l2= len/2.0; ht= sqrt(1.0-l2*l2); hw= 1.0-ht; len= sqrt((hw*hw)+(l2*l2)); kaku= kaku+kaku; } return(0); }

9. ビルド(コンパイル)に続いて実行を行います。
   ウインドウに表示された実行の結果です。
   そこそこの精度で円周率を求めることができます。 (^_^;
   

   正多角形= 6.000000 LEN=1.000000 PAI=3.000000 正多角形= 12.000000 LEN=0.517638 PAI=3.105829 正多角形= 24.000000 LEN=0.261052 PAI=3.132629 正多角形= 48.000000 LEN=0.130806 PAI=3.139350 正多角形= 96.000000 LEN=0.065438 PAI=3.141032 正多角形= 192.000000 LEN=0.032723 PAI=3.141452 正多角形= 384.000000 LEN=0.016362 PAI=3.141558 正多角形= 768.000000 LEN=0.008181 PAI=3.141584 正多角形= 1536.000000 LEN=0.004091 PAI=3.141590 正多角形= 3072.000000 LEN=0.002045 PAI=3.141592 正多角形= 6144.000000 LEN=0.001023 PAI=3.141593 正多角形=12288.000000 LEN=0.000511 PAI=3.141593 正多角形=24576.000000 LEN=0.000256 PAI=3.141593 正多角形=49152.000000 LEN=0.000128 PAI=3.141593 正多角形=98304.000000 LEN=0.000064 PAI=3.141593

超初心者のプログラム入門(C/C++)