令和4年12月号(第149号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
鎌 倉
KAMAKURAI
 神奈川県 鎌倉市雪ノ下 ほか 鎌倉市HP

鎌倉市観光協会HP




 鎌倉は、源頼朝が征夷代将軍となり幕府をこの地に開いてまちづくりに着手したことに始まる。
 まちの北側にある小高い山の裾野に鶴岡八幡宮を整備し、そこから南側の相模湾に面した由比ガ浜まで一直線に若宮大路を築造してまちの骨格とした。
 平安京が御所を中心としたまちづくりなのにならった手法をとったのだろう。
 このまちの骨格は、長い年月を経て今日まで引き継がれており、市民の生活の軸であるとともに、この地を訪れる観光客のメインストリートとなっている。
 ただ鎌倉時代の様子を伝えるものは、鶴岡八幡宮の他に、鎌倉五山と呼ばれる五つのお寺や鎌倉大仏など、神社仏閣関係の建造物に限られており、歴史的な建築物が散在する程度で、古都とよばれるのにふさわしいまちなみが見られないのは残念である。
①鶴岡八幡宮 ②湯浅物産館 ③旧 安保小児科 ④白日堂  
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  ①鶴岡八幡宮 鶴岡八幡宮は、まちの北側の山裾に、深い緑に包まれるようにして伽藍が整備されている。長い石段を上がって本宮の前に立って振り向くと、若宮大路がまっすぐに相模湾まで伸びている様子とともに、鎌倉の町が一望に見渡せる。まちの魂であり背骨のように感じられる。
②湯浅物産館 明治に開業した鎌倉土産の貝細工のお店が、平成26年にリノベーションされ「湯浅物産館」と名付けられて複合商業施設として生まれ変わった。現在の建物は昭和11年に建てられたいわゆる「看板建築」で国の登録有形文化財に登録されている。
③旧 安保小児科 関東大震災後すぐに建てられたといわれている建物。三方に大きな切妻屋根をもち、ハーヒティンバー風のデザインが施されていて北欧のロッジを連想させよく目立つ。大正から昭和にかけてこのような雰囲気の住宅が、上流家庭のあこがれだったのかもしれない。
④白日堂 鎌倉の伝統工芸品である鎌倉彫の工房兼店舗兼住宅で昭和初期の建物。2階には武者窓風の格子窓があり、お城と町家を合わせたような独特のデザインで、角地に建っているのでよく目立つ。