令和4年4月号(第141号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
横浜山手 1
YOKOHAMA YAMATE
 神奈川県 横浜市中区山手町 横浜市HP

横浜市緑の協会HP




 横浜山手は、元町商店街の南東に拡がる高台の住宅地一帯で、幕末の日米修好通商条約に基づく神奈川開港により、外国人居留地として開発・整備された。
 山手のふもとにあり港に接するエリアである関内居留地は、入江を埋め立てた湿地帯だったため、居住地としては不向きで、もっぱら業務地としての利用に特化し、関内に隣接する環境の良い山手エリアが、住宅地として注目され、次々と西洋館が建設されていったようだ。しかし大正12年の関東大震災により、それらの建物はほとんど失われたが、住宅地としての恵まれた立地は失われず、高級住宅地として復興・再生して今日に至っている。
 現在は残された西洋館や文教施設・公園などが散策路に沿って散在し、格好の街歩きコースとなっている。住宅地でありながら、人気の観光コースとなっているが、安っぽい飲食店や土産物店が全く目につかないのが大変好感が持てる。

@山手214番館
A外交官の家 B ブラフ18番館
Cテニス発祥記念館
 
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  @山手214番館 昭和初期にスウェーデン領事公邸として建築された。袴腰(はかまごし)屋根と煙突のデザインが印象的な、シンプルで上品な雰囲気の建物である。現在は、横浜共立学園同窓会館として活用されている。
A外交官の家 東京都渋谷区にあった明治政府の外交官の家が、平成9年に山手イタリア山庭園の中に移設された。この庭園の名前はここに明治初期の頃、イタリア領事館が置かれていたことからきているそうだ。きれいに整備された庭園に包まれ、ヨーロッパ貴族の館のような建物である。

Bブラフ18番館 山手45番地にあったオーストラリア人貿易商の住宅が、平成5年にイタリア山庭園に移築された。こじんまりとしたメルヘンチックな雰囲気を感じさせる外観だ。庭には山手西洋館のミニチュアを集めてセッチングした「小さな西洋館の丘」がある。

Cテニス発祥記念館 明治3年に外国人専用の公園として開園した山手公園の中には、わが国初となるテニスコートが整備された。それ故、この地は「日本庭球発祥の地」として記念碑が置かれ、公園の入り口近くには「記念館」が建てられて当時のラケットやウエアーなどが展示されている。