令和4年2月号(第139号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
綾 部
AYABE
 京都府 綾部市青野町 ほか 綾部市HP

綾部市観光協会HP

グンゼ博物苑HP



 綾部は江戸時代、城下町として整備されたようだが、現在ではその頃の様子を思い起こさせるものはほとんど残されていない。
 ただ本町付近を貫いている京都から福知山に通じる旧街道沿いには、古い重厚な構えの商家が何軒か建ち並んでいて、このあたりは昔、町家街だったのだろうと感じさせてくれる。
 そのような歴史を持つ綾部だが、明治中期にグンゼが当時、この地で盛んだった養蚕業を生かし、近代製糸産業を起業して大いに成功をおさめ、それ以降は絹織物の町として発展した。
 現在も創業当時の事務所や蔵が残されていて、グンゼスクエアとして整備され公開されている。
 そしてもう一つ、グンゼが創業したのと同じ頃、大本(おおもと)と呼ばれる宗教団体が綾部の町の南側に開教し、今日まで「梅松園」と呼ばれる広大な神苑を構えている。神苑内は美しく手入れされ開放されているので、参拝者だけでなく、広く市民がくつろげる公園のようである。

@グンゼ記念館 Aグンゼ博物苑 B 半月庵
C大本 長生殿
 
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  @グンゼ記念館 大正期に建築された当時のグンゼ本社事務所棟。現在は内部でグンゼの歴史等が展示され公開されている。グンゼという社名は、何鹿(いかるが)郡だったこの地が、養蚕業と製糸業で発展することを目指すことが郡の是だ、と考えたことからきているそうだ。
Aグンゼ博物苑  大正初期に建築された4つの繭蔵がリニューアルされ、グンゼの歴史を伝える博物館として公開されている。蔵の前にはバラ園が整備され、市民や観光客がゆったりくつろげる空間になっている。綾部とグンゼのイメージアップに貢献しているようだ。

B半月庵 古い町家がリニューアルされ、せんべい屋さんに生まれ変わった。塗屋造りの2階建ての町家で、正面の2階には虫小窓、妻側の2階には2層の水切り瓦が施されていて、重厚な雰囲気がある。「地域商店街活性化事業」という行政の支援がうまく生かされている。

C大本 長生殿 明治中期に綾部で開教した大本(おおもと)が、神苑「梅松園」内に開教100年を記念して平成4年に、20世紀最大の木造建築といわれている長生殿を建築した。チリ一つない境内に、幾重にも重なる屋根の姿は優雅で厳かな雰囲気を演出している。