令和3年11月号(第136号)     トップページ  年月別リスト 地域別リスト
岸和田 1
KISHIWADA
 大阪府 岸和田市本町 ほか 岸和田市HP

岸和田市観光振興協会HP



 岸和田は、豊臣秀吉の時代に岸和田城とともに城下町が築造されて栄え、また大阪と和歌山とを結ぶ紀州街道が整備され在郷町としても賑わった。
 さらに大正・昭和期には岸和田を含む泉州一帯に紡績工業が興り、近代都市へと発展を遂げた。
 このように岸和田は歴史の流れの中で多彩な役割を果たしてきた町であり、今日その足跡を町の各所に残していて
,興味深い町歩きが楽しめる。
 ところで現在、岸和田といえば、毎年秋に開催される「だんじり祭り」が想起される。江戸時代中期に始まったとされるこのお祭りは、町なかをにぎやかな笛・鐘・太鼓の音とともに引き回されるだんじりの隊列の勇壮なさまが人気を集め、すっかり重要な観光資源となっている。町のあちこちに残された古い町並みの姿が、この伝統的なお祭りの引き立て役になっているようだ。
@蛸地蔵駅 A紀州街道 Bまちづくりの館 C旧 四十三銀行
 
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  @蛸地蔵駅 大正14年に建築された南海本線蛸地蔵駅の駅舎。南欧のロッジ風にデザインされた木造建築で、現在も駅舎として現役で利用されている貴重な建物だ。高窓にはステンドグラスがはめ込まれ、当時のオシャレで進取の空気が伝わってくる。
A紀州街道  岸和田城の西側を、大阪の高麗橋を起点とし、和歌山に至る紀州街道が貫いている。特に本町周辺には、つし二階で塗屋造りの重厚な造りの商家が建ち並んでいる。新しい建物もこの伝統的な景観にあわせて町づくりがされているようだ。

Bまちづくりの館 昔の町家が残されている紀州街道の本町地区に、観光案内所を兼ねたコミュニティー施設として開設された。新しい建物だが、つし二階で塗屋造りの商家風建物で古い町並みの景観によくなじんでいる。地元のまちづくり団体の拠点にもなっているようだ。

C旧 四十三(しじゅうさん)銀行 四十三銀行は明治時代に制定された国立銀行条例に基づいて設立(本店は和歌山)されたもので、この建物は岸和田支店として大正9年に建築された。花崗岩による石造りにレンガタイルで化粧された力の入ったデザインの洋式建築で、当時の繁栄ぶりがうかがえる。