「新車」、聞こえはイイのですが、名前の通り新品のオートバイです。
だからこそ、確実な整備が必要です。
それをするか否かによって、そのオートバイ、部品の寿命は変わってきます。
「新車整備」はガソリン入れてワックスをかけて完了!っていうだけではダメです。
最初が肝心なのです。

新車の段階でブレーキ液を交換します。
ブレーキ液は和光ケミカル製を使用。
右の写真です。
前ブレーキには液損の少ない「SP-R」
後ブレーキにはコントロール性に優れた「SP-4」
それぞれ考えて使い分けます。
新車ですが結構エアが噛んでます。
工場出荷状態のブレーキタッチが激変します。
このタッチが本来のDiskブレーキなんです!

バッテリーは液を注入後、そのまま20分以上待機します。
すぐに蓋をしてはいけません。
このまま内部の化学反応が落ち着くのを待ちます。
その後、密封して初期充電をします。
車体は各部にサビが出ないように主要箇所にグリスを
塗ります。今までの経験上、塗る箇所は結構あります。
このグリスは「緩みを出さず緩める時は緩む」というモノ。
ボルトを緩める時に堅くて「カッキーン」て音がした経験は
無いですか?それじゃあダメです。何でも最初が肝心!

各ケーブルにも錆びないように油を注入しておきます。
動きが重くなってから注油しても手遅れです。
その時はもうサビてます。
各部の鍵穴にも注油しておきます。
この辺は運転する時は必ず触る場所です。
イヤでしょ?動きが悪い鍵、錆びて重いアクセル、ク
ラッチ。最初に注油することで油膜を作って水気を除
去し、それがサビの防止になります。

新車整備の段階でエンジンオイルを交換します。
新車といってもいつ製造されたか判りません。
4サイクルオイルは走行しなくても半年で劣化します。
新車ですから新鮮でHiグレードなオイルで慣らし運転し
て下さい。劣化オイルはミッションに悪影響を与え、ギア
抜けのクセが付きます。
2サイクルエンジンはカーボン発生の少ないHiグレード
オイルに入れ替えます。
左が4サイクル エンジン用 「NUTEC」 のNC-50
右が2サイクル エンジン用 「和光ケミカル」 の2CT

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