あなたを生かす聖書の言葉

2026年2月15日(投稿)

今週の聖句    詩編86

「御名を畏れ敬うことができるように/一筋の心をわたしにお与えください。」

(詩編86:11) 

この詩人は、「主よ」と十回(原文では七回)も呼びかけています。ほかにも「わたしの神」という呼びかけも、何度か語られています。そのように各節ごとにと言って良い程、「主よ」「神よ」と、この人は呼んでいるのです。他方、この詩人自身は、自分のことを「僕」と語ります(2,4)。単に謙遜してそのように言っているだけではなさそうです。16節では、「あなたのはしための子」とあります。自分の母もまた、はしためであり、僕であったのです。代々僕の家系であったのかもしれませせん。だからこそ、「嘆き祈る」(6)ことも少なくなかったし、「苦難の襲うとき」(7)もしばしばであったでしょう。或いは「傲慢な者が・・・逆らって立ち/暴虐な者の一党が・・・命を求め」る(14)という危険を覚えることもあったのかもしれません。

しかし、そのような中にあっても、この人は主(なる神)に絶対の信頼を寄せるのです。否、僕であり奴隷であったからこそ、主にしか助けを求めるほかなかったのかもしれません。「わたしの魂が慕うのは/主よ、あなたなのです」(4)、「あなたは偉大な神/驚くべき御業を成し遂げられる方/ただあなたひとり、神」(10)、更には、「御名を畏れ敬うことができるように/一筋の心をわたしにお与えください」(11)などの言葉を読むとき、主なる神により頼むほか、術がなかったことがよく分かります。

それは、この人が特殊な状況の中にあったから、そうだったのではありません。それは、どのキリスト者にも共通していることです。信仰生活には誘惑が多いのです。艱難辛苦も絶えることはないのです。だからこそ、誰しもが、いつでも「御名を畏れ敬うことができるように/一筋の心をわたしにお与えください」と祈りつつ信仰生活を送ってゆくのです。

京都大宮教会 牧師 渡邊宣一

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