あなたを生かす聖書の言葉

2025年11月16日(投稿)

今週の聖句    詩編76

「神はユダに御自らを示され/イスラエルに御名の大いなることを示される。」

(詩編76:2) 

 上記聖句のように、神は、御自身から御自身をお示しになるお方なのです。一言で言えば、啓示の神であるのです。3節の「神の幕屋はサレムにあり/神の宮はシオンにある」という言葉も、同じことを言っています。神はエルサレムにある幕屋に降って、そこに宿ってくださるのです。「神の宮はシオンにある」とある「宮」という字は、口語訳聖書では「住い」と訳されていました。そのように、神は、御自身からわたしたちのところに降って来られて、御自分の方から交わりの御手をわたしたちに差し伸べてくださり、御自身との交わりの内に入れてくださるのです。4節には弓とか矢、盾、剣などが砕かれると言われています。その言葉が示しているように、神とわたしたちの間には、そのような戦いに関するものは不要となるのです。それほど、神は、わたしたちを御自身との平和の関係に置いてくださるのです。

 実際、神は、最終的には、御子イエス・キリストにおいてわたしたちの所に降って来られました。「言(キリストのこと)は肉となって、わたしたちの間に宿られた」(ヨハネ1:14)とあるとおりです。それは、同じヨハネ1:18に「いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである」とあるように、御子においてわたしたちに父なる神をお示しになるためでした。また神の御心は「独り子をお与えになったほどに、世を愛され」(ヨハネ3:16)る所にあることを啓示してくださるためでした。実際、わたしたちはその主イエス・キリストの十字架と復活によって救いに与り、神の御前に出て神を礼拝することが出来るほど、神との豊かな交わりの内に置かれているのです。その恵みの事実に感謝して、わたしたちを救うために降って来られた神をこそ神と認めて、神をほめたたえて生きるのです。
京都大宮教会 牧師 渡邊宣一

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