諸悪の根源はバアル礼拝(偶像礼拝)でした。それは、アハズ王と結婚したシドン人のイゼベルが持ち込みました。彼らの娘アタルヤ、その息子アハズヤもバアル礼拝に入れ込みます。しかし、バアル礼拝は御心に適わないこととして、前回示されたようにアハズヤはイエフによって滅ぼされます。それを知った母アタルヤは他の王族を皆殺しにして自分が王位に就こうとし、実際、彼女の支配は6年間続きました(3節)。それは、バアル礼拝の復活でもありました。
彼女は王族を皆殺しにしたと思っていましたが、実は、アハズヤの子で生まれて間もない幼子ヨアシュが神殿に匿われて育っていたのです。ヨアシュが7歳になった時、祭司ヨヤダは彼に油を注ぎ南ユダの王として立て、人々も「王万歳」と叫びます(12節)。アタルヤは憤怒の内に「謀反」だと叫びますが、捕らえられ王宮で殺されてしまいます(13〜16節)。その後、「ヨヤダは、主と王と民の間に、主の民となる契約を結び、王と民の間でも契約を結」(17節)び、更にはバアルの神殿の祭壇と像を破壊し、主なる神を中心にする秩序を作ったのです。そののち「町は平穏であ」(20節)ったのです。
パウロは、「神は真実な方です。あなたがたを耐えられない試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます」(Tコリント10:13)という、多くのキリスト者の愛唱聖句にもなっている言葉を語りました。神は変わることのない真実な恵みの御手をもって、わたしたちを支え導いてくださっているのです。今の言葉に続けて「こういうわけですから、偶像礼拝を避けなさい」(Tコリント10:14)と、パウロは勧めますが、主が真実な恵みをもって関わってくださっているのですから、わたしたちは偶像礼拝を避け、主をこそ主とするほかないのです。
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