ソロモンの死後、その子レハベアムが王になります。そのことを確定するため、彼はイスラエルの民をシケムに集めました。以前、ソロモンに反旗を翻していたヤロブアムはエジプトに逃亡していましたが、彼も集められました。ヤロブアムは、ソロモンが自分に課した過酷な
軛
を軽くしてくれるなら、レハベアムに仕える用意があると申し出ました。それに対して、ソロモン王に忠実だった長老たちは、上記の7節のように助言しました。しかし、若手は、ソロモン王以上に過酷な軛、即ちソロモンは鞭で懲らしめたが…サソリで懲らしめるべきだ、と主張します(10節以下)。レハベアムは若手の意見を受け入れ、その通りヤロブアムに告げます。当然、ヤロブアムはそれを受け入れるはずはなく、ここで、サウロ、ダビデ、ソロモンと続いたイスラエル統一王国は、レハベアム率いる南ユダと、ヤロブアム率いる北イスラエルに分裂したのです。
ソロモンに仕えていた長老たちは、レハベアムに「この民の僕となり…仕える」よう勧めました。そう言えば、主イエスも「あなたがたの中で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり…すべての人の僕になりなさい」(マルコ10:43∼44)と仰せになり、実際、主イエスご自身、「僕の身分になり」、わたしたち「人間と同じ者となられました」(フィリピ2:7)。そうすることによって、主イエスは「敵意という隔ての壁を取り壊し…御自分において新しい一人の人を造り上げて平和を実現し」(エフェソ2:14∼15)てくださったのです。
わたしたちは一人一人、皆それぞれ違っていても、主キリストの御業によって一つのキリストの体なる教会に連なる新しい人とされているのです。そのことに感謝して、イエスさまと同じように御前に遜り、自分自身を主に献げて歩んでいくのです。
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