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ごあいさつ

 「京都歩く不思議事典」へようこそ、おこしやす。

 私は、2007年7月から、京都産業大学日本文化研究所の特別客員研究員として、「京都の不思議」をテーマに研究を進めてきました。
 その成果を基に、このたび、京都観光のリピーターや京都の歴史・文化に関心のある人を念頭において、ホームページを立ち上げました。このホームページでは、おおらかで人間関係の濃密であった江戸時代の京都名所案内(地誌)を背景として、人と神仏を繋ぐ「不思議」をキーワードに、ディープでワイドな旅情報に仕立てあげました。今後も、少しずつ内容を充実させてゆきたいと考えています。
 このホームページ「京都歩く不思議事典」が、千年の都・京都を愛する人々に、少しでもお役に立てば幸いです。
 なお2008年6月末をもって特別客員研究員としての研究は終了しましたが、7月以降は上席特別客員研究員として研究を継続してゆくことになりました。
                            2008年8月 
 京都産業大学日本文化研究所 
 上席特別客員研究員 吉見誠一郎(京都市左京区在住)

what's new(2010.4.6更新)
(最新の更新)◆10.4.6「大原」事例追加◆09.11.29「新京極」事例追加◆09.8.27「御池通とその周辺」新規公開◆09.7.18「北野天満宮」事例追加

高さ6メートルの大五輪塔(石清水八幡宮)


このホームページの見方
●コンテンツの不思議の項目番号(①~)は歩く順序を示しているので、それに従って歩けば、効率的に見て回れます。
●アクセスの起点はJR京都駅です。
●スタート地点からゴール地点までの歩行距離路程や所要時間の目安を付していますので、参考にしてください。また、末尾に探訪順路図(イメージ)を収録しています。
●インデックスのタイトルに*印のあるものはコラムがあります。

不思議とは

■本ホームページは不思議をテーマとした名所案内

不思議という言葉の意味は多様だ。『広辞苑』によると、「不思議」とは、「不可思議の略。①思いはかられぬこと。いぶかしいこと。あやしいこと。奇怪。方丈記〔世の-をみること、ややたびたびになりぬ〕②あやしく思う。不審の念を持つ。諸国ばなし〔-を立てるもことわりなり〕」とある。本書の不思議は、辞典的な意味に止まらず、①伝説や伝承のあるもの、②神秘的なものや信仰の対象になっているもの、③江戸期の地誌で案内されているもの(江戸期の上層町人の感性やロマンを味わう)、④他に類例の少ないもの(珍しいもの)、なども不思議に含めている。

■不思議に関する井上頼寿の考察

初めて京都の七不思議を体系的にまとめた『京の七不思議』(昭和19)の著者井上頼寿(190079)は、不思議の本質について次のようにいう。すなわち、不思議は大別すると、「観光客」向けのものと「京都の人」向けのものがあるという。観光客向けの不思議は、地方では有名なのだが、地元では案内者の外はあまり注目されず、一方、京都の人向けの不思議は、地方に知られることは少なく、浮沈が激しいという。結局、観光客向けの不思議は、長い間生命を保ち、必然的に名物、名所の類になるという。安永年間(177281)に刊行された『本願寺七宝物由来』(作者不詳)という書物に、「宝物」という言葉にわざわざ「ふしぎ」という仮名が付されてるが、これこそ不思議の意味を正しく理解したものだという。

■詣でる人と神仏を繋ぐものが不思議
 また井上頼寿は、詣でる人と神仏を繋ぐものが不思議に他ならないという。不思議の本質を捉えた言葉として卓見ではなかろうか。わたし流に表現すると、詣でる人と神仏との関係を、「こうありたい、こうであればいい」というロマンに仮託したものが不思議というものではないのだろうか。これらの神仏には、高僧や歴史上の著名な人物など、神格化された人物を加えてもいいだろう。一千年の都である京都には、古くからたくさんの神仏が鎮座している。詣でる人と神仏を繋ぐ不思議もそれこそ無数にあるといっても過言ではない。そういう意味で、埋れた不思議の発掘にも配慮してゆきたいと考えている。


コンテンツ
洛北/比叡山(延暦寺)、大原、鞍馬寺と貴船神社、上賀茂神社と下鴨神社
■洛東/銀閣寺、金戒光明寺、永観堂、南禅寺、知恩院、八坂神社、建仁寺、清水寺、豊国神社と方広寺、三十三間堂
■洛中/大徳寺、堀川、北野天満宮、京都御苑、出水、新京極
■洛西/金閣寺、妙心寺、御室(仁和寺)、太秦、愛宕山
■洛南
/壬生寺と島原、西本願寺と渉成園、東寺、東福寺、伏見稲荷大社、石清水八幡宮
 お知らせ

■次回更新予定(「青蓮院周辺の不思議」)

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