ある風車被害者の独白15

「風力発電の被害を考える会 わかやま」 総会2014年3月10日


 
































































 3月1日、「風力発電の被害を考える会・わかやま」総会が行われました。北海道からも、神戸からも参加され、定員60人の会場も賑やかでした。

 「風力発電の被害を考える会 わかやま」は、2012年11月、由良町町議由良氏が汐見氏に被害を訴え、汐見氏の意を受けた松浦攸吉氏が有志の方々と会を作られました。この一年、県との交渉をはじめ、さまざまな活動が行われましたが、全国に和歌山県の被害の実情を訴え、多くの人々に被害の実態を理解してもらいたい、風車の建設計画が行われている地域の方々に、風車の本当の姿を知ってもらいたいという思いで、ドキュメンタリーが制作されました。半年以上かけて作られたドキュメンタリーが、この日、一般公開されました。登場人物は私の他に、由良町町議の由良守生さん、海南市の南出さんと松尾さん。そして玉井さん、汐見文隆氏。

 被害者の立場から
 松尾さんは被害があったのは家族で一人。体調不良に苦しむ松尾さんを見かねた三男が『お母さん、家を出よう』という言葉に家を出る決心をしたそうです。次男は「おかあさんは家を捨てた」と今でも思っているとドキュメンタリーの中で語っておられます。
 私のような一人住まいも、苦しみを分かちあう家族もなく辛いものですが、家族のなかで理解されないのは更に辛いことでしょう。松尾さんは、家族はこの地に現在も住み、これからもこの地で生きていくのだから、実名を明かすのは避けてほしいと言われたそうですが、実名を出さずに真実は伝えられないという思いから公表に踏み切ったとお話ししていました。健康が脅かされただけではなく、統合失調症とも診断され、それによる精神的苦痛や周囲の無理解が一家族の平穏な生活を根本から破壊してしまいました。

 南出さんも、改築したばかりの家を捨てて、新たに借金して家を建て、被害から逃れたそうです。紀州名産のミカン農家の方ですが、「畑がわやになった」と仰っています。私もミカン農家でしたから、畑を思うように管理できない辛さはよくわかります。
 
 風車被害者でもある由良町町議の由良守生氏は’町議会の中で9対1で敵ばかり。暴言の嵐’のなか、低周波音被害を訴えています。由良町町長、由良町町議会の方々はこのような悲劇を知っても、風車は問題ないとされるのでしょうか。 由良氏のブログはこちらhttp://yuramorio.com/?p=479

 私達が被害を語ることで、私達のような被害に遭う人を少しでもなくすことができればと思い、地域でも一生懸命訴えてきました。それで玉井さんのように、風車計画反対の活動がなされ、和歌山県内の風車計画が中止されたところもあります。また、参議院会館院内集会でも、岐阜県関ケ原の集会でも私の状況をお伝えしていましたが、私の拙い言葉では伝えきれないので、このDVDで見ていただきたいと願っています。各地の風車予定地域の皆様にも、どのようにして建設計画が中止に至ったのかを参考にしていただければ幸いに思います。
 

        DVDのお問い合わせは「風力発電の被害を考える会 わかやま」まで
                   (代金はカンパとして500円(送料別))
         
 
 

DVD鑑賞の後、低周波音被害についてお話しになる汐見文隆氏

























和歌山県由良町風車被害者Tさんとの会話を元に管理人が書きました。(管理人ブログ"社会を蝕む低周波音”より)