解説 弱法師
河内高安の郷、通俊の子の俊徳丸は、家を追放された悲しみから盲目となり、天王寺辺を放浪し、弱法師と言われていました。 追い出した子を不憫に思い、天王寺にて 施行を行う通俊は、施行を受ける袖の上の梅の香を楽しみ、天王寺の由来を語る弱法師が、追い出したわが子と知りました。実想観の入り日を拝み、付近の風景を、弱法師は、盲目となる前の記憶で眺めます。 夜になって、通俊は父親と名乗り、驚く弱法師を、我が家へつれて帰ります。