解説 東岸居士
旅人(ワキ)が春も盛りの一日、京見物に出かけました。 白川の畔で、東岸居士(シテ)の橋修理のための勧進辻説法に出合いました。説法に纏わる問い懸けに、居士は丁寧に返答します。その上に居士は求めに応じて舞を舞い、説法を曲舞にして謡い、羯鼓を打って見せ、遊芸の極みを駆使して、聴衆に仏法の尊さを説いて聴かせました。 この時代の仏法流布に尽力した、説教僧の風俗を現しています。