古楽器とは

 

様々な考え方がありますが、私の考えている古楽器と言うことで。
主に中世からバロック時代までに使われた楽器で、チェンバロ、リュート、ヴィオラ・ダ・ガンバのように、後の時代に使われなくなった楽器。 それと、ヴァイオリン、ギター、フルートのように後の時代でも使われていたが、楽器の形態が現在使われている楽器とは変わっている楽器。 いずれも20世紀になって、作曲家が使っていた当時の楽器で当時の曲を演奏するほうが、作曲家がイメージしていた音楽を再現できるのではと、 復興された楽器のことを言います。 と言うと、一般的にヴァイオリンは形が変わっていない数少ない楽器といわれているのでバロック時代のヴァイオリンを古楽器というのはおかしい、 と言われそうですが、私たちから見るとものすごく変わっています。
まず、弦がガット弦。 弦高が低く、駒も低く、ネックも指板も短くなっています。 当然、顎当て、肩当てもなく、見えないところではバスバー(低音側の力木)も魂柱も細いものが付いています。 ですから胴体(ボディ)の外観以外はほとんど変わっていると言えると思います。

 

ピリオド楽器について

 

以前は古楽器という呼び方で問題はなかったのですが、最近前古典(ハイドン、モーツアルト)以降の時代まで当時の楽器を使う演奏が増えてきました。 モーツアルトのピアノ曲を当時のフォルテピアノの復元楽器で弾くのはもちろん、メンデルスゾーンのピアノ曲まで彼が使っていたピアノで録音するということが行われるようになりました。 チェロもベートーヴェンの初期のソナタはエンドピンを使わず、もちろんガット弦で演奏するとか。 これらの楽器をどう呼ぶかと言うことで、ピリオド楽器ということになったようです。
もちろん、ルネサンス、バロック時代の楽器も、ピリオド楽器と言えますのでこの呼び方が一般的になれば、そのうちピリオド楽器製作工房「平山」と名前が変わっているかもしれません。