Reenactment Group "BCo/100Bn""

このページは、管理人「先任」の趣味としているWWUリエナクトの写真を掲載しています。
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2013年に京都府で実施した6人での野営状況での写真です。
今回は想定と命令を与え、その環境下で2日間を過ごす、という内容で行いました。

Although it was the New Year, reenactment was carried out as a soldier experience-in-actual-life meeting.
Purpose - Experience of the watch situation which uses winter equipment January 2-3, 2013.
Place Maizuru-City, Kyoto Certain place Assumption January, 1944 Italy battle line Cassino suburbs Majyo Hill's Hill 1230
Unit 3 Pt/B Co/100Bn/133Reg/34Div

Supply of Ration - The 1st day lunch (B) One C ration and two K rations are provided henceforth



状況想定

・1944年1月 イタリア戦線 カッシーノ近郊
 ・マジョ高地群 Hill 1190

・部隊
3Pt/B Co/100Bn/133Reg/34Div
及び
Fo/D Co/100Bn/133Reg/34Div

・命令
 ・敵情
  1190高地一帯ににおいてMG×4、TK1両を有する1個中隊が陣地占領中であると見積もられる。

 ・我
  中隊は1月4日1190高地を大隊の左第一線となり2個中隊並列で攻撃奪取する。
  現在ボルガータ・レ・ノーチに於いて作戦準備中である。

・任務
 ・敵情
  1230高地において少数の敵影を確認。

  小隊は1月3日夕刻までに1190高地北東にある1230高地を占領確保。
  中隊の攻撃を容易にすべく81M OPを開設する。


・行動想定
 ・1月2日
  1Sqdは1230高地において数名の敵兵を確認。現在3SqdがFEBRを維持している 

  Assyを占領し小隊本部を開設。 
  PtはFEBRを維持しつつ1月3日深夜にかけ偵察を実施する。

 ・1月3日
  3日偵察結果を考慮し早朝ある時期をもって小隊は1190高地に対し攻撃を開始する。
  1190高地を攻撃奪取後FOのOPを開設を支援する。



史実の44年1月7日〜9日頃の第100歩兵大隊の行動を元に、その前哨戦として位置づけ設定致しました。
地名等は実在のイタリアの地名を使用しています。
今回は、中隊迫撃砲のFO(弾着観測班)と護衛する小銃小隊の小隊本部として参加者の役職を以下のように設定いたしました。

3Pt/BCo/100Bn
小隊長 
小隊軍曹 
通信手
伝令

81mmPt/DCo/100Bn
FO長
通信手

軍報道員



この状況では、途中で車などに帰る事ができず、持ってる装備だけで1泊しなくてはならないので、天幕や携帯食(今回はKレーション×2、Cレーション×1を支給)だけでも結構な重さになる上、メンバーの多くは重さ、辛さを体感するためにダミーカートもカートリッジベルトやバンダリアにフルロードしています。
荷物を持たずに登っても、真冬に汗をかくような登り道ですが、荷物は背中にずっしりときます。
歩兵と言うのは本当にすごいものですね。

疲れと不慣れから、小銃の先が下がっていますが、当時は今と違って銃口を上にして持つのが徹底されていますので間違いです。
ちなみに、戦争映画などでも銃口の向きはきちんと再現されているものは少ないです。
これは、軍事アドバイザーが戦後の知識で教育しているのが原因でしょう。
50年代の戦争映画やコンバットでは、上向きの銃口管理が徹底されているのがわかります。



あらかじめ、概略定めていた地点まで上ると、小隊長と小隊軍曹が偵察に出ます。
明日の攻撃の拠点となる集結地を定め、警戒しつつ野営するためです。





集結地に着くと、重い装具を下ろして監視壕と仮眠所の設営にかかります。
実は山に登り始めた時から雨がずっと降ってたのですが、行軍がしんどくてあまり覚えてませんでした(w



日没後、暗くなるまで穴掘りは続けられました。
足腰腕にこたえます。





初日の夕食の様子です。
今回の演習では、各自にKレーションを2個、Cレーションを1セット配布し、特に食べる順番などは指示していません。
私は夜間にトイレットペーパーが必要になる可能性を考え、Kレーションを先に食べました。



仮眠所は、シェルターハーフを2組使用して設営。
地面を掘って半地下にする事で、寒さを防ぎ、また急は砲撃への対処としています(それには浅いですが)





食事後は、交替で警戒壕で歩哨に立ちながら残りは仮眠して夜を過ごしました。
夜間は本当に真っ暗なので写真はありません。

イベント等で、多くの皆さんと酒飲んで語らうのも楽しいですが、寝入った頃に起こされて、毛布を被りながら震えて歩哨が終わるのを待つのも中々面白いですよ。
普通では得れない多くの体験ができます。

一緒に穴で過ごした人とは仲良くなれますしね。
仮眠所は大戦初期のカーキのシェルターハーフで立てましたので、フラップが閉じません。
毛布等をうまく使って寝ないと、なかなか寒い事になります。
慣れてくれば、きちんと毛布を身体に巻きつけられるので温度を保てるようになるんですがね。
そーゆー、本を読んでも会得できない事を学ぶのもリエナクトだと思っています。

今回、私はウィンターコンバットジャケットとパンツを使用しましたが、ウールオーバーコートに比べ、厚さは減るものの隙間が無い事や、毛布の取り扱いもしやすいのでかなり暖かく過ごす事ができました。
なお、ウィンターコンバット上下の使用は、カッシーノ戦前後の第100歩兵大隊の写真やベテランの証言からです。



朝食後、攻撃に移る準備をします。
本来ならば攻撃は未明から始める場合が多いと思いますが、安全などを考慮し、明るくなってから準備をしました。
また練度が上がれば、未明からの攻撃もやりたいと思います。
そして行動開始。
攻撃目標は丘の頂上付近のドイツ軍陣地。
荷物を軽くするために寝具類は残置しましたが攻撃、制圧後に一定期間観測所を維持する必要があるため、糧食等が入った背嚢は装備して登ります。











攻撃の為の前進を継続します。
天候が悪化し、また雪が降り始めました。
小隊での行動の想定ですが、今回は小隊本部のみの人数です。
(まぁ小隊の人数が揃う事は今まで無いわけですがww)

今回の部隊では2種類の無線機を携行しています。
小型の通称「ハンディトーキー」BC611無線機は発振水晶の交換で周波数を変更する単純な構造で、分隊から小隊への連絡等で使用されました。
背中に背負うタイプの通称「ウォーキートーキー」BC1000無線機は、セットコンソールで任意に周波数を選択し、通信する事が可能です。 本体の半分近くはバッテリーで重量もかさみますが、小隊から中隊、また中隊から大隊間の連絡等で多用されました。

もちろん、本来小隊本部でこの二種類を携行する事はないでしょう。
今回は小隊間連絡用としてBC611を小隊の無線手が携行。
BC1000は重火器中隊から派遣されたFOの無線手が携行しています。
このような使用法や編成も間違っている可能性もあります。
もし間違い等がありましたら、随時指摘していただけると嬉しく思います。



分隊長から目標に関する情報、攻撃手順などが簡単に下達されます。
本来の歩兵ならば基本的な事以外を伝達し、命ずるだけで良いのですが訓練の為、指導しながらの下達になります









更に見通しの悪い交差点。 援護を受けつつ、ポイントマンが反対側に渡り、安全を確認します。
このような緊迫した場面ではハンドサインも重要です。
我々もハンドサインについてももっと学ぶ必要がありますね。

さらに小路を進みます。
組み単位で交互に支援しあって前進を継続。

個人で勝手に走って勝手に止まって、と動くのは軍隊ではありえません。
そのような行動は、サバイバルゲームでは人数が少なく、支援や他部隊もなく、また武器射程が短いからこそ有効なんでしょうね。



一連の流れで戦闘の基本となる手順を実際に動いて学び、戦闘訓練を終えました。
こうやって見ると、いかにも素人くさく、本来の歩兵の動きには程遠いものでしかないかもしれません。
しかしまぁ。。。実際に動いてやってみると、こんなもんでもなかなか難しいと感じると思います。
頭では判っていても、という奴ですね。

今後も定期的にこのような訓練を繰り返して、練度を上げて行きたいと思います。






山頂部を制圧し、目標を視界に捕らえた為、即座にFOを開設。
無線機を使用し、座標を本部へと伝えます。
ここまでで、今回の想定任務はほぼ完了です。






戦闘訓練を終え、昼食にします。
午前までの状況を続けるならば、各自の壕で交代で警戒しつつ取るべき食事ですが、状況を一旦切ってますのでまとまって採りました。
メニューは各自背嚢に残ってた1食です。
どうやらCレーションはみな食べてしまっていたようで、全員がKレーションでした。

よく動いた後なのでそれなりに入ります(w




おなじみの光景。。。
タバコとチョコが好みによって交換されます。
実際にもこのような事はしていた、とベテランの方も言われました。
レーションのタバコを取っておいて、まとめて別の物と交換するなどもしていたそうです。
またタバコやチョコは現地の人との交換にも多用されたとあります。
これも様々な書籍やベテランへのインタビューで度々聞く事です。






全ての演習項目を終え、下山します。

また雪が降り始め、あっと言う間に真っ白に。
足元に注意しつつ、無事に下山しました。

ただ歩いてる写真ばかりでつまらないかもしれませんが。。。。歩兵とはそーゆー物です。
歩いて、食事して、歩いて、食事して、歩いて、食事して、寝て、起きたらまた歩く。
実際にそこまでの想定はまだした事ありませんので、偉そうな事は言えないとは思いますが。

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