お金の心配なく学べる社会へ

給付制奨学金創設・奨学金利子ゼロに!

 春に向けて入学試験が相次いで行われます。高校や大学に入学して、その先の高い学費と奨学金の返済の心配がいま深刻です。

奨学金という名の借金

 学生は奨学金という名の「借金」に苦しめられています。奨学金を借りる学生は、90年代後半までは2割程度でしたが、現在は53%と急増し、過半数の学生は借金なしでは大学に通えない状態になっています。その奨学金の多数は有利子で、卒業時には平均的なケースで300万円、多い場合には1000万円もの借金を背負わされるという、かつてでは考えられない事態になっています。

ブラックバイトが若者襲う

 高い学費と劣悪な奨学金制度のもとで、多くの学生がアルバイトに追い立てられています。バイトが途切れたら学生生活を続けられない、という学生も少なくありません。「ブラックバイト」が横行し、学生が簡単に抜け出せないのも、「生活のため」のバイトに追われているからです。

 文部科学省の調査でも、大学・短大・高専の中退の理由のうち、「経済的な困難」が増え続け、今や最大の理由になってしまいました。

 このうえに、学費を大幅に値上げするということは、学生にさらなる借金とアルバイトを強い、そして、「経済的な困難」――“これ以上の学費負担、借金はムリ”と大学をあきらめざるを得ない若者を、国の政策で作り出すことになります。こんな学費値上げの道は絶対に許すことはできません。

給付制奨学金創設・高校大学授業料の引き下げ

 今求められているのは、学費を上げることでなく、下げることです。そして、奨学金は全て無利子にし、返済は収入に応じて減免し、給付制奨学金を創設するなど、安心できる奨学金に改革することです。

 安倍政権は「財政難」を言いますが、数兆円規模の大企業減税をおこない、政党助成金などの無駄遣いを毎年続けています。予算のあり方をあらため、百年の大計である教育にお金をかけることこそ、政治の役割です。

OECD加盟国(34カ国)で給付制奨学金が無いのは日本とアイスランドだけ
でも、アイスランドはじめ17カ国で大学授業料は無料です

大学初年度納付金の比較グラフ。日本は私立131万円、国立81万円、アメリカは州立61万円、フランスは国立2万4千円、フィンランドは0円。GDPに対する高等教育機関への公財政支出の割合を、多い方から国別に並べたグラフ。OECD平均は1.4%、日本は最下位。

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