ラグビー場用地購入・改修で多大な負担に

第1回臨時会 購入費、赤字運営、改修予算あいまいなまま ラグビー場受け入れ可決

さわやか、共産党は反対

 14日、東大阪市議会は第1回臨時会を開き、近鉄花園ラグビー場の建物を無償で受け入れ、耐震診断、ラグビー場の改修など整備基本構想などの委託料予算が、さわやかな風、日本共産党市議団の反対、他のすべての会派の賛成で可決しました。問題点・疑問点を列挙します。

議会への説明をごまかす当局

 当局の説明文書では「建物の無償譲渡契約締結後、近鉄と東大阪市は本建物に係る土地の譲渡に向け協議していく

 近鉄ライナーズ(ラグビーチーム)のことは記載も説明も無し。

 近鉄との覚書では「来年3月までに土地の価格を決め、購入するものとする」と明記。

 土地の価格も条件もはっきりしないのに、先に購入することを約束するなど、通常の商取引では、ありえません。

ラグビー場譲渡後も花園ラグビー場が近鉄ライナーズ(ラグビーチーム)の本拠地に

 従来、近鉄ライナーズが利用する日数、時間は過去の使用状況を勘案し、協議と覚書には記載。しかし、議会への事前説明ではこれを隠していました。

無償で譲り受ける花園ラグビー場の耐震補強について

 メインスタンドは、1928年に建設され、耐震診断は行われず、耐震補強工事にいくらの費用がかかるか不明。

 多額の土地購入費用や毎年の運営経費をまかなうために、市民サービスが犠牲になる。

 土地は路線価もとに試算すると約58億6千万円。

 近鉄が運営して年間約1億1500万円の赤字。

 毎年のランニングコストや、将来的に建て替えをどうするのかという、グランドデザイ ンがまったくなし。

 これまで市は公の施設の運営を民間に委託、指定管理者にするなどの方が効率的と言ってきました。しかし今回は逆に、優良企業の近鉄が運営して赤字の施設を、市が引き取ると従来の説明と裏腹です。実際にこれを効率的に運営できるのか?疑問です。

費用捻出の根拠示さず

 用地買収や建物の改修工事費、運営費などの巨額の費用を、どこからねん出さするのか。財政的な裏付けがまったくありません。巨額の費用負担が生じることが予測されるのに、総合計画にも、実施計画にも位置づけられてもいません。

東診療所廃止。いのちと健康守るよりもラグビー場か?

 東診療所は赤字を理由に廃止。ラグビー場も同程度の赤字運営は必至。築90年近くにもなるラグビー場の改修工事費用がいくらかかるか不明。土地の取得も50億円とも言われ、これを考慮すると、廃止した診療所より支出がかさみます。これでもラグビー場の取得が必要なのか?疑問。です。

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