木の香のする"かりゆしクリニック"

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かりゆしクリニック/トピックス/#31 西洋医学と中医学(漢方)の違い


#31 西洋医学と中医学(漢方)の違い

西洋医学的薬剤(西洋薬)と中医学的薬剤(漢方薬)の違い

多くの違いがありますが、どちらも人間の自然治癒力を引き出すことが求められます。 二者択一や一方偏重でなく、両者の長所・短所を知り臨機応変に使い分けることが重要です。 健康にとって、適正な食事・睡眠・休養・運動・精神衛生が重要であることは、 近年、西洋医学でも強調されますが、中医学では、古代から重視されてきました。 特に慢性疾患・症状については、どちらの治療でも、生活習慣の改善なしに、 十分な効果が得られないことは銘記すべきでしょう。

以下は、両者の比較です。

西洋医学 漢方・中医学
人体機能のとらえ方 主に各臓器を個別に考え、臓器別に専門医が診療するが、総合的診療専門の医師もいる 各臓器は相互に補強・抑制しあうが、この相互作用の乱れから病気が起こると考える
診断法 問診・身体診察と必要に応じた血液検査・画像診断を用いて診断する。 問診、視診、脈診などにより患者に不足または過剰な要素、不調な機能を判断する。
薬剤選択 症状を個別にとらえ、症状別に処方される。 同病名には同名薬処方が多いが、使い分けもある。 症状別に処方すると薬の数が多くなる 症状を包括的にとらえ、経過により微調整をする。 複数の生薬が含まれ、病名でなく症状で処方する。同病名でも薬が異なることが多い
薬剤成分 化学合成の単一成分が多い。動植物・鉱物またはその抽出成分由来のものも多数有り。 動植物・鉱物生薬が複数配合。日本の漢方薬は通常、植物性だが動物や鉱物由来も一部含む。
特徴と効果 症状を局所的に抑えるものが多く、急性病には速効性で効果が大きいことが多い。 慢性病では服薬を中止すると病状が再燃することが多い。 体の治癒力補強が重視される。効果が緩徐なものが多いが、比較的速い場合もある。 慢性病では体質改善できれば、根治も期待できる。
副作用 量が増えると副作用が現れやすくなる。薬の種類が増すと相乗的に副作用が多くなる。 比較的少ないが、下痢・動悸・発疹などの他、肝機能異常や稀に間質性肺炎なども起こる。
妊娠中の服用 奇形へのリスクなどから、限定される。特定のもので安全性が確認されているものがある。 流産の危険性が否定できない生薬があり、それらを含む方剤は避けるべきである。
適する病状 病因が特定でき治療可能な場合、手術や緊急性がある場合、重症感染症など。 病因不明の慢性疾患、複雑・多彩な症状や西洋医学では対症療法しかないような場合。
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