CQ誌2005年7月号 p129のATTの考察
上の図は電源(内部抵抗50Ω)に負荷50Ωを繋いだものです。
負荷には電圧Vがかかりますから、負荷で消費される電力は
P = V×V/50 = 0.02V^2 です。


上の図はCQ誌2005年7月号p129に載っていた20dBのATTです。
点線部分は、50Ωを1/100にしたもの(0.5Ω)ですから次のように
書き換えることができます。


このR1で消費される電力を計算します。
R1にかかる電圧は、2V×0.5/(50+0.5+50) = V/100.5 なので
P = (V/100.5)^2/0.5 = 0.00019801・V^2 です。

1番上の図では0.02・V^2 ですから、1/101.0025 になります。
-20.04dBということです。

同様に1:4のトランスにした場合、R1=50/16=3.125Ωになりますから
計算すると、電力は1/17.015625になり、-12.3dBです。
送信機から見ると、53.125Ωの負荷が繋がれたように見えますから
若干SWRが悪化します。(SWR=1.06)

記事にあるように正確に-12dBにするなら50Ωの抵抗
ではなく、50-3.125=46.875Ω(47Ω)にすると良いと思います。