10MHzのトランシーバのドライブアンプ(NFBアンプ)の実験
送信部は、
DDS → ドライブアンプ → 5パラPPアンプ → ANT
のようになります。5パラPPアンプの出力は30dBm(1W)、ゲインは20dBですので
ドライブアンプの出力は10dBm必要です。
DDSの出力は-3dBm(実測)なので、ドライブアンプのゲインは13dB必要です。

しかし、ドライブアンプの出力は受信部(ダイレクトコンバージョン)のDBMにも
入力するので、パワースプリッタで信号を分岐します。(-3dB)。
またDDSの出力そのままではスプリアスが含まれますのでLPFも挿入します。

そういうことで、ドライブアンプのゲインはそのロス分も入れて18dBとします。



ブロック図はこんな感じ。



上記回路で組んでみたところ、-3dBm入力時、出力=12dBmと、ちょっと足りません。
この辺りの入力レベルで飽和が始まっているようです。
そこでフィードバック抵抗を510Ωを560Ωと計算値に合わせ、
エミッタ抵抗100Ωを調整し、無信号時のコレクタ電流を10mAから20mAにしました。
(エミッタ抵抗は47Ωになりました。)



青い線が初めの定数、赤い線が抵抗値を調整した後です。
ゲインが1dBほど増え、飽和出力も増えました。
-3dBm入力時に、出力=+15.2dBmとなりました。(ゲイン=18.2dB)



3rd IMD IPは+10dBmぐらいです。



入力を-30dBm固定で、1MHzから51MHzまで見たところ。
スペアナの外部に10dBのATTが入っています。意外に上まで伸びていました。
回路の定数は最初の方です。(回路図の通り)

54MHz -17.9dBm (Gain=12.1dB)
30MHz -15.5dBm (Gain=14.5dB)
15MHz -13.6dBm (Gain=16.4dB)
10MHz -13.0dBm (Gain=17.0dB)
8MHz -12.8dBm (Gain=17.2dB)
4MHz -12.4dBm (Gain=17.6dB)
2MHz -12.4dBm (Gain=17.6dB)

2MHz〜15MHzがほぼフラットでした。