- これは私も経験したことです、いきさつは平成21年12月のメンテ日記をご覧下さい。
- 原因は制御系の問題です、XJ6-Ser3のインジェクション制御はLジェトロ方式といいエンジン吸入空気量をベースに水温その他の補正を行い燃料噴射制御が行われています。
- 制御系の基本構成パーツは次の通りです。
名 称 | 内 容 |
コントロールユニット | アナログ式コンピューター |
エアーフローメーター | フラップ式、吸入空気量測定 |
水温センサー | エンジン冷却水温度測定 |
空気温センサー | エンジン吸入空気温度測定 |
スロットルスイッチ |
スロットルバルブのアイドル位置またはフルスロットル位置検出 |
イグニッションコイル |
燃料噴射タイミング検出 |
インジェクター |
各シリンダー入り口のインマニに燃料噴射
点火パルス3発で1回燃料噴射、必要燃料量の1/2を全気筒同時噴射 |
燃圧レギュレーター |
インジェクター前後の燃圧が一定となるようにインマニのバキュームで制御 |
- 通常走行は全く問題なく燃費も良いのでアイドリングとスタート時に関係する機器が怪しいのではと眺めてみるとスロットルスイッチがあります。
- このスイッチはアクセルペダルを踏んでいない状態ではアイドリング接点がONになっています、ペダルを少し踏むとOFFになりアフターアイドル(発進/加速)モードになり「スロットル開度相当+加速増量」制御に移ります。
- またアクセルペダルを一杯踏み込むとフルスロットル接点がONになり全開加速モードになります。
- この接点の接触が不安定になるとONでアイドリング制御、OFFになると加速増量制御を繰り返すためエンジン回転数が上下するハンチング現象を起こします。
- つまりキャブレターにおける加速ジェットの役割を行っていますがアクセルを踏んでいないのに加速ジェットから勝手に燃料が噴射されることを想像されると回転数がハンチングするのがよく理解できると思います。
- また、スタートしようとアクセルを踏んだとき一瞬エンストするような感じになるのはこの燃料加速増量がスムーズに行われないためです。
- なお、LジェトロやDD6で使われているDジェトロ方式燃料噴射、三元触媒とO2センサーの関係など詳しいことをお知りになりたい方は「燃料噴射のカンどころ」(山岡丈夫著、自動車工学/鉄道日本社刊)と言う本をお薦めします、原理からトラブル事例まで満載の優れものです!
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