与作街道〜四国カルスト〜道後温泉〜しまなみ海道   (2000.10.28〜29) 

  四国の秘境を貫く与作街道(R439)の雨を気にしながら集合場所の須磨水族館前をスタ−
ト (0810発  50km) 。明石フエリ−へのR2でぽつり、早いではないか雨が降るのが (0900
発  1150円  岩屋着0925) 。淡路島は県道31で西海岸 (サンセットライン) 経由、雨は次
第にきつくなる。道の両側には雨に打たれたコスモスが首を傾け咲いていた。

  西淡三原IC(1045 116km)から高速道へ、大鳴門橋 (1052 128km) は風速3m、路肩近くを
バイクに立ち上がり海面を覗き込む後藤さん、渦潮は見えましたか? 鳴門IC(1055  130
km 1450 円) から国道で徳島ICへ、徳島道(1113  150km) は雨も上がり道は乾いている、
上板SAにて一休み (1120着166km 1140発) 。あれ・・?香川さんが・愛馬 (白馬R1100RT)
に跨がりお見送りと駆けつけていただく。ありがとう。
  また雨が降りだした、井川池田ICから R32へ(1220 226km 1700円) 、池田の町の真ん中
にはダムが。雨は一段と強く降りだす、吉野川を左に見ながら走る、いい天気ならこの道
は高速コ−ナ−リングでと思いながら。大歩危・小歩危方面へ観光バスや乗用車に連って
走る、この方が景色をゆっくり見ることができていいと自分に納得させながら。

  山の中腹に人家が張り付くように建っている、頂上の方は霧がかかり見えない。剣山国
定公園の表示、川の両側に山が落ち込んでいる、川沿いを縫うように道が走る。先程まで
右側のすぐ上を走るJR線は対岸を走っていた。この狭く険しい谷間、猫の額ほどのところ
を縫うように鉄道が走る。川には蒼く澄んだ水が流れる、水量も多く淵みたいだ。

  小歩危第1洞門、第2洞門と次々小さなトンネルを通り抜ける。JR小歩危駅通過、こん
な狭い谷間に駅が。大歩危峡の「レストランまんなか」にて昼食 (1256着252km 1330発) 
  秋の行楽シ−ズン、多くの観光客で一杯だった。窓から川面を覗くと雨のなか、船下り
の順番を待つ多くの客が並んでいる。川上ではカヌ−を操る人もいる、綺麗な流れが印象
に残る。
  お腹が一杯になると瞼が仲良くなり眠気を我慢しながらの走り。ポツポツと雨がヘルに
当たって音を立てるほどの強い雨。大豊IC前交差点(1407  280km) 右折で待望のR439に入
り吾北村方面に向う。R439は「与作街道」の愛称もある、道は変化がありそれなりに楽し
める道とのこと。思ったより広く交通量も少なくなり走りやすい。

  右に早明浦ダム(1421  294km) 、遠くから見ても高いと感じるダムの堰堤、近づくと見
上げる様な大きなダムだろう、四国の水がめと呼ばれ、四国のいのちとのこと。日照りで
ダムが干上がり大層心配したのは何年前だったろうか。見学の予定だったがこの雨のため
先に進むことに。ダムの上方は霧がかかり7本柱のゲ−トが霞んで見えた。

  峠道を幾つか越え道は走る、山並みは谷間に霧がかかり山が幾重にも霞んでいる、まる
で墨絵のようだ。雨はしとしとの降りとなる、一車線区間に入り先頭の後藤さんから対向
車情報を送ってもらう。雨のためスリップが怖い、下りは早めにギャ−を落としエンジン
ブレ−キを使いながら慎重に走る。気温は17度で寒いくらい。

  三叉路左折(1500 322km)でR194へ、再びR439で池川町方向に進む、道は細くなり道路工
事中の場所が多くなる。ガ−ドレ−ルの無いところが多くなり険しい道、これが与作街道
と言うような道を進む。峠の頂上付近では霧が出て50m 先くらいまでしか見えない。

  途中の茶屋で一服、雨の与作街道を緊張しながらの走りの後、炭火で焼いたアマゴの塩
焼きを皆さん美味しく頂く。この雨で無線機の調子が悪くなり各車の連絡が取れない状況
になった。東津野村に入り日本最後の清流、四万十川源流への表示に、山深い道を走って
いると感じる。狭い道と雨のため車間が次第に開いていく。
  右、天狗高原・天狗荘の看板、鋭角の道を切り返しコ−スを変え狭い道を進む、民家の
軒先をかすめるように走り、狭い急カ−ブを何回も何回も繰り返して登って行く。先頭集
団とは連絡がつかないまま先へ。杉木立のなか霧も出てきた、ますます暗くなり走りづら
い。この道、日光の「いろは坂」を例えるなら、おしまいの5文字「酔ひもせず坂」と名
付けたいくらい険しい坂道だ。

  ようやく木立を抜けるが視界は数10m 、天狗高原はこの付近らしいがその感じが無い。
前方を走るグル−プの無線が途切れ途切れ聞こえるが交信は出来ない、目の前に建物らし
き物が見える、近づくがそれが天狗荘なのかどうかまだ分からない、正面まで行ってやっ
と天狗荘とわかった。 (1700着 390km  後続の私達の方が先に着いた) 
 (私達後続グル−プの走った道は険しく、もう少し先の走り易い道をと先導しましたが
途中から交信不能、暫く待ちましたと後藤さん。無線を頼りに走りましたが、過信はダメ
と知る) 

  雨の与作街道を走り抜け標高 1400mと高いところにある天狗荘に全員無事到着、濡れて
冷えた身体を熱いお風呂で温める。
  さぁ夕食だ。あったまった身体に先ずビ−ルで乾杯、美味い。何杯かのお代わりで一息
ついた。あの曲がりくねった細い道、断続的に強く降る雨、山間の霧でシ−ルドも眼鏡も
曇って前が見えない、ガ−ドレ−ルを頼りに進むが途中からワイヤ−になり目標が見えな
くなり路面が全く見えなかった等与作の話が続く。
  加藤さんからの差し入れ、粕取焼酎「宮の舞  1980年製」をロックや水割りにして美味
しく頂く、熱燗やビ−ルの追加で益々盛り上る。仕事も年齢 (20代から60代後半) も違う
仲間が集まりバイク談義が続きます。何回も仲間と走っていますが泊まりのツ−リングは
また格別でユッタリと過ごせます。カラオケも始まり皆さん大いに盛り上がりました。

  宴会終了後は別室に皆さん集まり二次回、杉山さんはノ−トパソコンを持参、BMW MCC 
関西のツ−リングの写真や 8mmビデオからCDに編集したCDム−ビ−を見ながらバイク談義
が更に続き盛り上がっていた。  

  天気が気にかかっていた。カ−テンを開けると遠くの山並みが見える。霧が少しかかっ
ているが雨は止んでいる、 よかった! 出発準備完了、しかし集合写真を撮るも霧が湧
き辺りが一瞬見えなくなる状況。  (天狗荘  0840発 390km) 

  四国カルストは大きな岩が牧草地の所々に露出し変わった景色だ。風力発電の風車がユ
ックリと廻なか下る。姫鶴平で周りの景色を見るが一瞬の霧で視界ゼロ。しばらくの間は
山肌を舐めるような急カ−ブ・急勾配の連続。幸いな事に雨は降らず道は乾いていた。

  時折落葉が散り積もっている所もあるので慎重に走る。これで雨降りだったら恐ろしい
思いをなければならない。T字路右折でR440へ (0905 403km) 。
 (R1100Rの加藤さんは今回4輪バイク <Uロ−ドスタ−> での参加、今日はオ−プンで
風を感じながらの走りができそう)

  前方に集落が見えてきた、ずっと山の中を走っているので人恋しく人家を見るとほっと
する。柳谷村役場前で一休み、煙草が美味い (0940 430km) 。  
  ここから左折で R33松山方面へ、久万町(1014  452km  松山へ30K)を過ぎると路面が濡
れている? 三坂峠(1019  457km) 付近が雨だったようだ。峠からの下りは遠くに松山方
向の景色が広がり気持ち良く走れた。

  松山IC(1043 477km)で、大阪に早く帰る山本さん(K1)、井上さん(R1200RS) とお別れす
る。左に松山城を見ながら走り道後温泉坊ちゃん湯に到着(1108  484km) 。あの木造3階
建ての温泉「坊ちゃん湯」2階に休憩所もある、ゆったりと温泉を楽しむのには最適なれ
ど時間の関係から入浴のみ(300円) とした。西の湯と東の湯の二つの浴槽があり両方に入
る人も。温泉に入り湯ッタリ、気持ちもゆったり。
  昼食を済ませしまなみ海道に向かう(1240 発) 、奥道後温泉経由今治へのR317はバイク
向けのいい道、水ケ峠トンネル迄はワィンディングを十分に楽しんだ。
  今治IC(1344 524km 1650円) から来島海峡SA(1350 530km)へ、瀬戸内しまなみ海道の来
島海峡大橋が目の前に、天気は晴れてきた。ラッキ−。

 しまなみ海道は瀬戸内海の中でも多くの島が点在、狭い海峡の間を満潮や干潮の時、潮
の流れが早く海上交通の難所。瀬戸大橋に明石海峡大橋続いてこのしまなみ海道。大島、
伯方島、大三島、生口島、因島、向島等9つの島々を10本の大きな橋でつなぐ。夢を智恵
と技術とで正夢にした人間は凄いと感じる。

 生口島 (1440 562km  1400円) の耕三寺へ立ち寄った、海岸通りからフェニックスの通
り、海は穏やかでが周りの景色が素晴らしい。こんな所に住んでみたいと大西さん。山門
は派手な色の造りでちょっと似合わない感じがした (573km 1515発) 。
  多くの島々が点在する美しい瀬戸内海、しまなみ海道から見える景色は高い位置から見
るだけに箱庭のような景色だった。
  向島料金所 (1545 590km 1150 円) を出ると山陽道へ、福山SA(1606 614km)でガスチャ
−ジの後次のポイントの竜野西SA (1723 744km) までフリ−走行しお別れしました。
 (中国池田1840  842km 4300円) 

  今年の宿泊ツ−リングは与作街道(R439)を走り四国カルストへ。雨と霧とで天狗高原の
紅葉は見ることは出来ませんでしたが、雨の与作街道を時々緊張しながら堪能するまで走
りました。帰りはお天気に恵まれ坊ちゃん湯としまなみ海道を十分に楽むことができまし
た。                  
       (自宅着 1910 全走行 870km 46.0L 18.9km/L  ja3xyd 中谷宏作) 

  それにしてもバイクの通行料金の高いこと、総重量300kg 前後と軽く道路も傷めない、
そして二人乗りもダメ。せめて半額にする等もう少し安くなると楽しみも倍増するのに。


 後日 大西さんからメールをいただきました。

 昨日はお世話に成りました。遅れない様に先へ先へと行き、結果皆さんにご迷惑をお掛け
し申し訳ありませんでした。 
 雨の中宿に着いた時ホントにホットしました。皆さんからは疲れたとゆう言葉はなかった。
皆元気だなと思いました。 それとも我慢強いのか? 僕が弱いのか? でも雨中走行の良い
体験をしたのでもう雨なんか怖くない、一人で走って居ると雨雲を見ただけで予定を変更して
いました。次のツーリング雨が降っても行くぞと決意をした。 
 夜も楽しく久し振りの気の会ったもの同士の宴会でとても楽しかった。良い景色が見へなか
ったのが残念、しかし又見に来いよと山がいって居るような気がします。
 道中アマゴの塩焼きを食べたのが美味しかった。暫く走るとシールドより少し入る雨水で唇
が濡れ、唇についた塩が口に入り之が又美味い、何時までもアマゴノ美味しさを味わっていま
した。こんなに美味しい魚だったのか再認識しました。先ずは御礼までに。