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日本ミツバチ


日本ミツバチとはどの様な昆虫か、私なりに記述しました。
@ 近年、採蜜効率の良い西洋ミツバチを外国より輸入するまでは、東北以南の山野に生息していた日本固有の蜜蜂である。          
A 性格は神経質で、飼育環境が悪いと直ぐ逃亡するが、温和で、めったに人を刺さない。
   (従って、遣り甲斐のある日本ミツバチの飼育愛好家が増加しています)
B 蜜源の対象花は、主に、雑木林に咲く花に見られるような小さい花を好む。(花壇の大きい綺麗な花にはあまり寄らない))
C 天敵の大雀蜂に対し防御手段が無い西洋ミツバチに比べ、日本ミツバチは熱殺方法による防衛手段を持つ。
D 採蜜方法は、巣板が柔らかいので、回転器が採用不可で、巣ごと潰して濾す方法を採る。
 (故に、味は西洋ミツバチに比べ、格段に違い、量も少ない事で、幻の蜂蜜と言われている)
E 活動は非常にすばしこく、飛行中の日本ミツバチを見る事は至難の技である。
F 変わったところで、女王蜂の受精では、同じ群の雄蜂では無く、地上20m位の上空(クヌギ、スダジィ等の樹上)雄蜂が屯す場所へ交尾飛行に出かける。
G 一番興味のあるローヤルゼリーの話ですが、全く同じ卵から育てられた女王蜂と働き蜂が幼虫期後半3日間だけ一方はローヤルゼリーで片や花粉と蜜だけで与えられたために、体積の差(2倍)は勿論のこと、
  寿命に至っては、働き蜂は1ヵ月半に対し女王蜂は4年と言う40倍の長寿を保ちます。
H みつばち等昆虫全体の共通点ですが、日本ミツバチは色、形より匂いに強い感覚を持っています。従って、近寄る時は化粧品等を付けないようにします。
 この他にもいろいろと興味深い、個性豊かな昆虫です。
 
過って、信州車山高原にて開かれた(平成16年度日本ミツバチ飼育講習会)に行ってきました。
講師村上先生(日本ミツバチ在来種養蜂の実際の著者)によると、初心者が始める好ましい巣箱は、重箱式巣箱が良いとのこと.. 一段の巣箱の寸法は、内径の一辺が25センチまで、高さも15センチまでとする。 小さいように感じるが巣を下へ下へと下がらせ、 採蜜のときは、一番上の箱のみ切り取り, 切り離す所は蜜の部分のみにし、峰児群から下を残すようにするため。(単箱式は全部取ってしまう) また、人工分峰をするときに、この重箱式は給餌の時に便利です。
ところで、ミツバチの8の字ダンス等でノーベル生理学で受賞したヨーロッパの学者(カール・フォン・フリッシュ)によると蜜のある場所を日本ミツバチは視覚で見えるとか、他に色(青、緑)も識別出来るとの事。


  日本ミツバチ養蜂のメリット

1 耐寒性、耐湿性が高い(春先、梅雨に強い)
2 外敵抵抗性(ミツバチヘギイタダニ、スズメバチ類)
3 耐病性に優れる(アメリカフソ病、チョーク病)
4 小群での生存に強い(個体の自己調整性に優れる)
5 訪花スペクトルが広い(夏の蜜枯れ期に強い、低利  用の樹木蜜源等の利用に優れる)
6 プロポリスを集めない(扱いやすい)
7 攻撃性が低い(扱いやすい)
8 クン煙器がいらない
  日本ミツバチ養蜂のデメリット

1 貯蜜量が少ない(セイヨウの5/1以下、商売に不  向き)
2 高い分蜂性と逃去性(逃げられやすい)
3 神経質で騒ぎやすい(逃げられやすい)
4 巣板の強度が低い(巣がこわれやすい)
5 体サイズの地域差がある(蜂具の規格化が難しい)
6 ローヤルゼリーの採乳に向かない
7 プロポリスが採れない(生産物として)
8 危険を感じると狭いところに潜り込む(扱いにく  い)

日本ミツバチのメリット・デメリットを考慮すると

● 趣味で飼う(生産性は無視)
● あまり世話をしなくていい
● 近所との共存可能(庭の隅で飼える)
● 日本の風土に適している(放っておいてもいい)
● 初心者に向いている


日本ミツバチの復権の為頑張ろう
 

緊急報告

全国的にアカリンダニによる被害で日本ミツバチが減少しています。
当地(三田市)に於いても原因は不明ですが、壊滅的になっています。