プロガイドの心得       

      

 山岳ガイドとはお客様を安全に案内し、且つお客様に喜んでいただき
 そして感動をするようなサービスをさせていただく職業である。
              <ガストン・レビュファ>

 事故防止には、これまでもそして現在も、多大な関心が寄せられており、
 そのための努力は重ねている。それでもここ数年、事故は驚くほど多発している。
 真にガイドはプロ意識を高く持ちその役割に徹し、
 人の命の重みを十二分に受け止め真摯に行動をしなければならない。
 アルピニストとしての技術、知識、経験等を十分持ち合わせ、
 なおかつガイドに必要な技術とは限られたものに絞られる。
 限られた技術を反復し身体に覚えさせることで、思いも掛けぬ困難にぶつかった時、
 慌てずそれに対処出来るようになることが望ましい。
 ガイドの技術は非論理的であるがゆえに、身体を張って会得することは
 プロガイドの使命であり義務でもある。

 ガイドの先進国であるヨーロッパ諸国では、国家試験を受けてアスピランガイドになり、
 さらにガイドを目指すのである。
 アスピランガイドの試験をクリアーする条件に、アイガー、グランドジョラス、
 マッターホルン等の北壁を含めて、30-40本のクライミング経験が問われる。
 日本山岳ガイド協会認定の我々プロガイド達も日々努力を重ねている。