杏林大付属病院での冤罪事件について

2009年4月15日



本日、東京高裁において、いわゆる「割り箸事故」における民事の控訴審判決が

ありました。

東京地裁において、約9000万円の損害賠償請求を求めた両親の訴えが

退けられていましたので、それを不服として、原告が控訴していたのです。

判決は「控訴棄却」でありました。

刑事裁判の方も、既に「無罪」が確定しており。

今回、原告側が上告しない方針との事ですので、

やっと、この耳鼻科の医師の冤罪が晴れた事になります。

本日、この事件に関する全ての裁判が終結し、刑事、民事共に

完全なるこの医師の「無罪」が確定した事になります。

1999年に事故が発生し、10年の歳月が流れました。

この10年の間、冤罪と戦ってこられたこの医師の裁判闘争、そして

関係者や支援者の方々の援助に本当に感謝致します。

当ホームページにおいても、何度かこの事故について取り上げて

来ましたが、今一度私の立場について説明しておきます。

(その1 その2)

当委員会は、決して医療関係について専門的な知識や関心を寄せる団体ではありません

しかし、社会正義と公共の利益追求の為に一歩踏み込んだ意見を述べざるを得ません。

現在よく耳にする「救急車のたらい回し」「搬送先が見つからない」等のニュースは

この事件を始めとする、近年増加した医療裁判の影響が大きいのです。

この冤罪事件により、医療現場には大きな衝撃が走り、多くの医師が

「運が悪ければ犯罪者」「多額の賠償金を払わされる」と不安になったのです。

その為に、いわゆる「防衛医療」というものが日本中に広がってしまいました。

簡単に説明すると、訴訟のリスクを最大限回避する事を前提にする医療の事です。

「小児科」「産婦人科」は、その危険が著しく高かった為に多くの医師が

去っていってしまい、現在、医師不足が深刻な問題にもなっています。

この「割り箸事故」以降、小児科の専門医がいない事を理由に小児の緊急搬送

を拒否する事例が急増し、その為に、従来であれば救命できた可能性の高い

小児患者が沢山、不幸な結果となってしまいました。

今回の「冤罪事件」が日本の医療崩壊をもたらし、多くの不幸をもたらした

事を深く反省し後世の為に活かさなくてはなりません。


そして、この「割り箸事故」で亡くなった子供の死因もハッキリしました。

綿菓子を食べたまま歩かせるような躾をしていた両親の責任であったのです。

この親は教師であったらしいですが、我が子の躾も出来ずに死なせておきながら

その責任を他人に摩り替えて、自ら被害者を演じ、多額の賠償金を取ろうと

企てた、信じがたい人間であります。

この両親が今日だしたコメントは

「血も涙もない判決で、ただただ無念でなりません」

「10年間の闘いが、何らかの意味で日本の医療にとって意義があったと

認めて頂ける時が来るよう努力したい」

であります。

我が子を殺した反省の言葉が全くない事に驚きました。

この両親は、未だに「医療事故(ミス)によって、我が子を殺された被害者」で

ありつづけようとしている・・・・

何故、自分達の子供が死んでしまったのか?

これほど明確に判明しているのに、未だに、自分達の正当化の為に

真実から目を背け、都合のいいように事実を歪曲して受け入れて

自らを「正義」と標榜する。

このような人間が教職員として、この国の未来そのものである「子供」達を

教育の現場で指導している事に恐怖を覚えます。

明らかに、「教育者」としての「適正」を欠いています。

「自分が死なせてしまった子供を使って、他人に罪を着せて被害者に成りきる」

司法の判断も理解出来ないで、冤罪の医師に謝罪の言葉も感謝の言葉も

言えない。

本来ならば、特定の個人に対して批判や意見を出す事は控えていますが

今回はこの両親が度々テレビ等のメディアで発言等をされた人達である事から

ある程度「社会的責任」を持っておられると判断した事と

「教職員」という立場の人間が「冤罪」が確定した人へ「謝罪」の言葉を

出さなかった事から、ここまで、糾弾する事に至りました。