電子パーツ整理棚の製作。

 

私の趣味のうちの、電子工作、真空管アンプ製作に使う電子パーツの整理のために、整理棚を製作しました。

 とはいえ、引き出し(トレイ)は、ワケあって既に手許にありましたので、トレイを入れる外箱のみの製作です。

 手作業で、あられ継ぎに挑戦しています。

私の趣味のうちの、電子工作、真空管アンプ製作に使う電子パーツの整理がだんだん出来なくなってきた。“なんか細かく仕切れる箱を相当数考えねば・・・”と思っていたところ、昔から気になっていたあるモノを思い出した。

 

◎あるモノ・・・それは。

引き出し(トレイ)です。細かく仕切られていて、今回の用途にぴったりそうです。

大分前からずっとウチにあるものです。しかも13個。

実はこれ、昔の縫い糸を販売するのに陳列に使っていたショーケースだったそうです。なので、正面はガラスが入っています。

なぜ、糸を作っても売ってもしていない、何の関係もないウチにこんなものがあるのかは不明なのですが・・・。

 

◆参考までにトレイ図面 (top view)

◆参考までにトレイ図面 (side view)

 

◎図面

 引き出し(トレイ)は既にある訳ですから、製作するのは外枠(本体)のみです。

 とはいえ、少し大きめのパーツも収納したいので、下のほうに少し深めの引き出しを二段付けました。

 

◆図

 

◎あられ組み

 外枠(本体)の材料は桐を使いました。軟らかい材料ですので、あられ組みと云う手法で組んでみました。

 

◆あられ組みの方法詳細はこちら◆

 

←あられ組みが終わって仮組み。

 なかなかいい感じです。

 

◎トレイの吊り桟

トレイは写真のように、吊り桟で吊るための溝がありますので、これに合わせて桟を作ります。

 

 

 

 

桟は、ホームセンターで“建築材”として売られていた板で作りました。1000×90×10mmサイズで@\158-という格安さ。

(何の木かよく分からんが・・・)

トレイの溝は幅9mmだったので、桟の厚みは8mmにしました。

 元々板の厚さは10mmだったので、2mm削ります。

(左写真)

(削っている時、なんか香ばしい匂いがする。この木はほんとに何の木だろうか・・・)

 桟は固定する側板に溝を施して、その溝に入れて取り付ける予定なので、側板に掘る溝の深さ+トレイの溝の深さの幅にカットする。

(右写真)

(ここでは側板に掘る溝の深さ6mm+トレイの溝の深さの幅6mm=12mmだが、トレイの溝の深さの幅に余裕をとって5mmにし、11mm幅にしました。

 

 

 

作製が終わった吊り桟。

(左)

吊り桟を取り付けるために側板に溝を施す。

(中央)

試しに溝に桟を取り付ける。(右)

 

 

 

◎他の加工と仮組み

 

 

 その他、背板を取り付けるための溝を掘りました。背板には5.5mm厚の合板を使う予定なので、溝の幅は6mm

 また、下二段の引き出しを仕切るための板2枚(8mm厚)とそれを取り付けるための溝を掘りました。

 

試しに組んでいるところ

 (左)

 仮組みで状態を確認

 (中央、右)

 なかなかいい感じです。

 

◎本組み

 仮組みでまあいい感じだったので、ボンドを塗って本組みをします。

 その前に、吊り桟をボンドで本取り付けをしました。

 

 

直角を確認しながらボンドを入れて組み立て、クランプ類で圧着します。

(左2枚)

ボンドを乾かしている間に幅木を作り、ボンドが乾いた本体に取り付けます。(右2枚)

 

◎引き出し

◆引き出し(上段)図面◆

◆引き出し(下段)図面◆

 

 (左写真)材料です。(2個分)この他に、5.5mm厚の合板を底板に使います。

前板は栓、他は桐を使ってます。

向う板と側板の接合は三枚組継ぎで。(中央)

前板の接合はこんな感じです。(右)

 

 

 ところで、引き出しの取手に半円を空けています。

 加工はフォスナービットという工具で空けました。

(左)

 右の写真のように、半円も空けられる便利な工具です。

 

 

 加工が終わって、本組みをしているところです。

 

・木釘

引き出しの各接合部分を、木釘で止めていきます。

 

 檜の丸棒もしくは角棒を、鉛筆を削るように先を削り、適当な長さに切って作ります。角度は、穴を空ける錐とだいたい同じ角度にします。

 

写真のように、錐で穴を空けた適当な板に試しに挿してみて、表裏とも隙間がないようならOKです。

 

先ず、木釘をフライパンなどで炒って、カラカラに乾燥させます。(こうすると木は縮むので、この状態で打ち込んで、その後、空気中の水分を吸って膨らむ。)

木釘を打ち込む箇所に、錐で穴を空けます。(左)

 木釘にボンドを付け、打ち込む。(中央)

 ボンドが乾いたら、余りを胴付きノコで切り落とす。(右)

 その後、サンドペーパーでツライチにします。

 (底板の溝は、引き出しを出し入れする時の空気抜きの溝です。)

 下は、引き出し完成の図。

 

 

◎塗装、完成

 塗装は、オスモの「ノーマルクリア」ワックスを使用しました。

・そして・・・

 

完成しました。(^^)v

 これで、何気に数多くあった電子パーツが少しは探しやすくなるかな?

 

★この制作で材料を購入させていただいた、「ウッドショップ関口」さんのサイトの、作品例227にこの作品を掲載してもらっています。

 

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