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_ 北近畿の草花

 農家で生まれ、結婚後もまた農家に生活している私の知っている
畑の中の草、道ばたの草を思いつくままに、紹介します。
 わずかの畑に家庭菜園としゃれてみたのですが、休みのたびに
畑の草取りに追われる日々を過ごすうちに覚えた草の数々です。
水田は水の管理が大変ですが、畑は草の管理が大変です。

[草の名前]

ヨモギ、スギナ、ハコベ、 アカザ、ヒユ、イヌビユ、ホナガイヌビユ、
ムラサキアオゲイトウ、ギシギシ、ヒエ、ヒメジョオン、オオバコ、
ホウコグサ、オオブタクサ、メヒシバ、コニシキソウ、セリ、
春の七草、秋の七草、、、

ヨモギ  

 これも畑で増えて困る雑草です。春には柔らかな芽を集めてヨモギ餅を作ります。高さは、150cm程度になります。小さな花が秋に咲くが、茶色で目立ちません。
 もぐさは、これを乾かしたたいて作るとか。干して薬風呂に使ったりもします。キク科の多年草。'00/09/04

ヨモギ

スギナ

スギナ誰の子、土筆(つくし)の子。どちらが親だか?
生命力の旺盛な雑草で、取っても取っても畑から絶やすことができません。春には、つくしを楽しめますが。 スギナは薬草のようです。20cm前後。トクサ科で地下茎とつくしの中の胞子で殖える。14/07/27

ハコベ

春の七草の1つで畑でよく見かける。別名、ひよこぐさとも言う。昔、鶏を飼っていたころは、よく採ってきては刻んで 糠(ぬか)をまぜて餌にして食べさせたものです。20cm前後。ハコベの雌しべは先が 3 つに分かれているが,ウシハコベは 5 つに分かれてい る。ナデシコ科の1、2年草。写真はオオバコのそばに生えるミドリハコベ。10/05/03

ハコベ

コハコベ

茎が赤茶色で、ミドリハコベより少し小さく、コハコベと呼ばれる。ナデシコ科の2年草。04/02/22

ハコベ

アカザ

畑の中にあって、葉っぱがまだやわらかいときは食べることができました。白い粉がついたようなものはシロザ。アカザ科の1年草で、 ほうれん草もこの仲間です。09/07/18

アカザ

ヒユ

 これも畑の中にありました。丹後のおばあちゃんは、「ひい」と言っていました。但馬のおばちゃんは、「ひいぐさ」と言っていました。 江戸時代までは野菜として栽培されたもので、食べられます。
 葉先がへこむ。葉や茎が赤紫色を帯びる。花序は、茎や枝先のものだけが長い穂となり、ほかは葉の元に球形にかたまりとなる。長い穂も実は球形の花穂が連なったも の。50cm程度。 ヒユ科。ケイトウもこの仲間。10/06/27

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イヌビユ

ヒユによく似ているが、茎が赤くないといったところでしょうか。
時々イヌ〇〇と言う植物がありますが、何故でしょうね。畑や空き地で見かけます。茎は、斜めに立つか、あるいは寝て30cm程度の高さ。葉 先がへこむ。花穂は緑色で、先はとがらない。ヒユの代用として葉は食用にされた。ヒユ科。10/07/31

イヌビユ

ホナガイヌビユ

別名、アオビユ。畑でみかけた、茎は直立、高さ40-80cm。葉先はほとんどへこまない。花穂ははじめ緑 色、後に淡褐色になり、太さ5-7mm、先がとがる。ヒユ科。10/07/31

ホナガイヌビユ

ムラサキアオゲイトウ 

河原の中で見かけた、高さ1〜2m。葉は先がとがり、穂の先端が曲がっている。写真は、03/10/19.で、穂が茶色く色づいている。 ホソアオゲイトウの変種。ヒユ科。

ムラサキアオゲイトウ

ギシギシ

 スイバによく似た、少し大振りの草。空き地や道端で見かけます。タデ科の多年草。
夏に写真のような穂が出てきます。スイバは、葉っぱの茎寄りの方が赤いもののようです。01/05/27

 

ギシギシ

ヒエ

 水田や空き地でよく見かけます。水田では、稲より先に実り稲を刈り取る頃にはもうしっかりと田に実を落としてしまっています。 見つけ次第抜き取らないと、来年はまたいっそうヒエが茂ってしまいます。イネ科の1年草。 07/09/08

 

ヒエ

ヒメジョオン

 春から夏にかけて、空き地や道端で花が揺れています。1mにもなります。ハルジョオンはよく似ていますが、つぼみが下向きにつき、 茎は中空と本に出ています。キク科の1、2年草。08/07/21

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ヒメジョオン

オオバコ

道端に、丸い葉を広げて生えています。茎を集めて二人で切れるかを競い合ったものです。もちろん先に切れた方が負け。相撲取り、と言いました。
薬草です。20〜30cm程度。オオバコ科の多年草。08/05/25

ハハコグサ

 ホウコグサまたはゴギョウともいい、春の七草の一つ。これも食べられると聞きました。集めて餅に入れることもあるようです。 夏に黄色の花が咲きます。20cm程度。キク科の越年草。10/05/30

オオブタクサ

 花も緑色で目立たないけど、花粉はセイダカアワダチソウと並んで、アレルギー性鼻炎の原因になるようです。夏の終わりには150〜200 cm程度にもなります。キク科の1年草。08/08/31

メヒシバ

 1年で枯れてしまう1年草で、空き地に1番乗りしてくる雑草。割と多くの養分を必要とするため大きな雑草が入り込んでくると育たなくなる。イネ科の1年草。14/07/24

コニシキソウ

 小錦草。地面にべったり張り付くように茎を伸ばす。葉の中に黒っぽい斑点がある。赤い茎と緑の葉の組み合わせが美しい。茎を折ると白い汁がでる。これも黄色の 細かい花です。20〜30cm程度。トウダイグサ科の1年草。08/09/20
コニシキソウ

セリ

 溝や田んぼなど湿った土地に生える。50cm程度。花期は6〜8月。セリ科の多年草。春の七草の1つで食べられる。08/07/28

春の七草

 セリ・ナズナ、 スズナ・スズシロ、 ホトケノザ、 ゴギョウ・ハコベラ、
これぞ七草、 と五七五調で覚えるのは落語にも出てくる有名な覚え方だそうです。
スズナはカブ、スズシロはダイコンでどちらも野菜、ホトケノザはコオニタビラコ、ゴギョウはハハコグサのことです。
 春の七草に名の挙がっているものは皆食べられるので、1月7日の七草粥に使われて親しまれています。ただし、花の咲いていない1月にこれらの草を集めるのはたいへんで花の咲く時期にこれらの生えている場所を確認しておくとわかりやすいでしょう。


秋の七草

 ハギ・キキョウ / クズ・フジバカマ / オミナエシ / オバナ・ナデシコ / 秋の七草、 と五七五七七と和歌風に口ずさむと覚えやすい。
 さらには、言葉の頭文字をとって、「ハスキーなクフ王」などと印象的な語呂あわせを考えると覚えやすいそうです。
 秋の七草はクズ以外は食べられず、もっぱら鑑賞用です。花の咲く時期もいろいろで、キキョウやナデシコなどは夏のうちに咲きます。オバナとはススキのことです。


人生の草たち

ともろぎ ゆきお作詞
にしむらよしあき作曲

これはハコベ これはアカザ これはセリ
母が教えてくれた草たちです
あれはノビル あれはヨモギ あれはツワブキ
幾度も食べた戦争の草たちです
オオバコ ホウコグサ ギシギシ キツネノボタン
母が歩いた道端で精一杯生きて黙って枯れていった雑草たち
あれがオオバコ それがイノコズチ これがスズメノテッポウ
どれも母が歩いた人生の草たちです

音楽は、「人生の草たち」です。 (私の好きな歌です)
戦争の草たちというのは、戦時中・戦後の食料難の時代に
食料不足を補った、食べられる草のことをさしています。

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