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詩集 名前のないもの 第4章  名前のないもの 03

裸木の夜


赤い花が咲いていた日
白い霜が降ってきた日
それから氷の張った朝

終わりになりましたか

なにかがあった頃
なにかがなくなりかけていた頃
なくなるなにもかもなくしてしまった時

終わりになりましたか

終わらせるものかと思った心
終わらせようかと考えた心
終わってしまったのだという想い

終わりになりましたか

柔らかい葉の茂っていた日
乾いた葉の落ちて来た日
それから裸木の夜

(1968.12.4)

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