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詩集 名前のないもの 第3章 呪歌 10

呪歌


愚や愚や
まことにまことに

起き出むとて
いとうすきカーテン開き
濁りに濁りたる空見つれば
始めなし 終わりなし

最終(いやはて)来たらむなれば
来よ
いと暖かきジャハンナムの火
強き硫黄の香り
我らを満たせよ
永遠
(とこしえ)の安逸をむさぼらむよりは

アーメン
まこと我は罪びとなり
まことに汝は罪をも創りたまえるなり
願わくは
み国の来ざらむことを
法の地に行われざらむことを

(1968.10.24)

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