「黒い瞳」-------------------------渡辺貞夫------------------(CDアルバム「My Dear Life」)
「あなたが好きで」------------------森山良子-------------------(CDアルバム「最新ベスト」)
「心の瞳」-------------------------坂本 九--------------(CDアルバム「メモリアル・ベスト」)
「草原情歌」-----------------------中国民謡------------------(「世界の民謡」野ばら社)
「夢だもの」-----------------------中島みゆき-------------(CDアルバム「真夜中の動物園」)
「雨の日はバラードで」-------------谷口守&CielBleu--------------(CDアルバム「CielBleu1」)
誰より 黒い瞳が
せつなく 忘れられず
ここまで やってきたけど
どこかへ 消えていたのさ
この星 どこかにいるなら
伝えて 風になって
あなたに めぐり逢うため
生まれてきた 僕だから
ANAの機内放送番組で流れていた曲です。渡辺貞夫がちょうど音楽人生50周年の記念アルバム"My Dear Life" を出した年のことです(2001年)。機内放送には、ひとつ特集プログラムがあり、その月は渡辺貞夫だったのです。特集プログラムで、初めてのミュージッシャンや曲に出会うことがあります(DIAMANTES はここで知りました)。もちろん渡辺貞夫というビッグネームは知っていましたし、幾度もラジオやテレビで聴いていたはずですが、「黒い瞳」には感激しました。出張から帰ってきて、さっそくにアルバムを買いました。2枚組30曲が入ったアルバムですが、この一曲だけを繰り返し繰り返し聴いています。いつか、ジャズ喫茶でこの曲が聴きたいと、渡辺貞夫はいいねと言ったら、バーテンダーから無視されてしまいました。渡辺貞夫はジャズとして認められていないのでしょうか。フュージョンというのでしょうか?「黒い瞳」をかけてくれと言ったら、もっとバカにされたかもしれません。ジャンルが違ったっていい曲はいいのに、了見の狭い話だと思ったことです。
この曲は、何よりユニゾンで歌う中学生達の歌声がいいです。そして、パーカッションがいい。「オロドゥーン」というブラジルのパーカッションチームだそうです。曲の中頃で歌の後に、一呼吸置いて打楽器がリズムを刻み出すと心が高鳴ります、ドキドキします。そして、パーカッションのソロに続きサックスがかぶり、その後、子供達の歌声がかぶさって盛り上がり一気にエンディングへと流れていきます。最後に打楽器が高らかに颯爽と曲を締めます。
メロディーはシンプルで、一度聴けば口ずさみたくなります。歌詞は舌足らずなところもありますが、切なくて心を揺らします。別れてしまった人とは二度と再会することはないはず、探そうとして街をさまよっても、すでに手掛かりは消えてしまっている。それでも諦めきれないこの切ない気持ちを風に託して伝えるしかない。別れてから気付いたのさ、いくら悔いても仕方ないけど、僕は君に会うために生まれてきたのだということを。
こうして、普通、人は愛する人を失っていくのです。
ほんの偶に、そうでない幸せな人がいるかもしれません。きっと、それを奇跡というのでしょう。
[up net on 09/04/27]
あなたが好きで好きでたまらない こんな気持ち
夜明けも夕暮れも 眠りの中もそばに居て欲しい
あなたを愛して 私は生きてる
あなたと出逢って 私は生きてる
あなたが好きで好きでたまらない こんな気持ち
どこかで運命られた ひとつだけの明日を祈る
握りしめた指 そのまま離さず
あなたと出逢って 私は生きてる
この「あなたが好きで」が入ったアルバムを繰り返し繰り返し聴いています。
この曲が15番目に入っているので、ついつい繰り返し聴いてしまうことになります。16曲中の15曲目です。1曲目が「涙そうそう」、2曲目が「さとうきび畑」、3曲目が「この広い野原いっぱい」なので、どうしても最初から聴いてしまうのです。その後に入っている「マリエ」とか「ある日の午後」とか「小さき花に歌を」とかこれまで知らなかった歌だけどとても気に入った曲が続くので飛ばすことなく聴いています。出だしの「涙そうそう」からしっとりと音楽が流れていますので心を落ち着けて聴けます。「僕はここだと 叫んだのに 君はちょっと振り向いただけ 森の中へ 駆けていってしまった」「ゆらゆらと目をとじれば あおい空にあの日の笑顔」「ことばは風 あなたは夢 いつか遠い日射しの中 聞こえてくる鼓動 届けたくて Ah・・・」って、いいでしょう。
文句なしのラブソングです。なにも解説が必要のない、ただただ聞き惚れてしまう歌です。理屈無しに受け入れてしまうのが愛であるように、何も言えずにただただ聴いてしまうのがラブソングなのかもしれません。
[up net on 09/04/27]
[up net on 09/05/05]
心の瞳で 君を見つめれば 愛すること それが どんなことだかわかりかけてきた 言葉で言えない 胸の暖かさ 遠まわりをしてた 人生だけど 君だけが いまでは 愛のすべて 時の歩み いつも そばで わかち合える たとえ あしたが 少しずつ 見えてきても それは 生きてきた 人生が あるからさ いつか 若さを 失しても 心だけは 決して 変わらない 絆で 結ばれてる 夢のまた夢を 人は見てるけど 愛すること だけは いつの時代も 永遠のものだから 長い年月を 歩き疲れたら 微笑なげかけて 手をさしのべて いたわり合えたら 愛の深さ 時の重さ 何も言わず わかり合える たとえ 過去を 懐かしみ ふり向いても それは 歩いてた 足跡が あるだけさ いつか 若さを 失しても 心だけは 決して 変わらない 絆で 結ばれてる 愛すること それが どんなことだか わかりかけてきた 愛のすべて 時の歩み いつも そばで わかち合える…… 心の瞳で 君を見つめれば[up net on 09/04/27]
[up net on 09/05/05]
2年前のMBSのドラマ「遠い国から来た男」(作:山田太一、出演:仲代達矢、栗原小巻、杉浦直樹)で大切な歌として、幾度も幾つかの場面で歌われていました。演劇を観に行くわけではありませんが、一応コマキストでして、TVで栗原小巻が見られるなんてまずないことだと、番組欄をみて急遽途中から番組を見ました。年とった栗原嬢を視るのはちょっと勇気が要りましたが、ドラマが進むにつれて若返ってゆかれました。贔屓目でそう見えたのではなく、心ときめいて若やいでゆくストーリーでもあったのです(もしかしたら、はじめの方は老け顔にメイクしていたのかもしれません)。46年ぶりに日本に里帰りしてきた老人が、彼の親友と結婚したかつての恋人に会いに来るというお話です。はたして彼女は、今の夫をとるのか、かつての恋人をとるのか?三人は何を思い、何を伝えようとし、何をしようとするのか?遠い国から来た男は、彼女がくちずさみ弾き語る歌に聴き惚れます。いいドラマでした。
「草原情歌」は、野ばら社の「世界の民謡」で初めて知った曲でした。1969年1月改訂版で定価180円となっています。1970年10月のサインを裏表紙に書いています。40年程前です。そこに収められていた曲です。楽譜を一音一音歌いながら知った曲です。同じようにたどたどしく音を拾いながら気に入った曲にイタリア民謡で「山の大尉」という歌があります。どちらの歌も、メロディーが癖になって、エンドレスで歌い続けてしまいました。「草原情歌」は、素朴なメロディーの中に哀愁というかなんというか情感がこもっていて、特に好きでした。
遙かに離れた山の向こうに、誰にでも好かれる綺麗な娘がいると歌いはじめられます。誰にでも好かれる綺麗な娘がいるがリフレインされます。この一番を何度も何度も繰り返して歌ってしまうのです。この娘と歌い手とは恋人なんですね。何年ぶりかでこの歌の歌詞を読んでみると、三番には、毎日その笑顔をじっと見つめていたい、という歌詞があるのに気付きました。二十歳前のその頃には、なんにも要らないから、ただただあなたの笑顔をじっと見つめていたいと思うことが現実離れしていたのでしょうか。好きな人の笑顔をじっと見つめることなんてあり得ないと思っていたのでしょうか。そんな歌詞があることも覚えていませんでした。好きな娘は、後ろ姿を一瞬垣間見ることが出来るだけだったのです。今では、夢であるかもしれないのは、若かった頃と同じかもしれませんが、現実離れしているとまでは思わなくなることが出来るようになりました。
曲は、いろいろなサイトで聴けます。たとえば、
[up net on 09/07/20]
久しぶりに中島みゆきのアルバムを買いました。
この歌では、みゆきさんは泣かない。
[up net on 10/11/03]
[up net on 10/11/17]
今晩、京都のRAGで谷口君のライブが開かれています。ライブの余韻に浸ってのdrink time ももうお開きの時間です。大勢のお客さんで賑わったでしょうか・・・
「すれちがう車の ワイパーごしに 偶然貴女を見た」ではじまるメロディーは誰もがどこかで聴いた覚えがあるものです。
YouTubeのサイトで誰かソフトな声の人が歌っているのが聴けます。なかなかいい感じです。たかじんの歌っているのもあります。比較してみると断然に谷口守の歌がいいですね。クリアでかつしっとりと聴かせてくれますよ。
[up net on 10/11/17]
・・・ピアノで
・・・ギターで
・・・リコーダーで----この曲の続きにいろんな曲が入っています。「最初から今まで」もありますよ。
野ばら社の「世界の民謡」は、180曲ほど楽譜付き歌詞付き、しかも原語の歌詞も付いて(かつ発音がカタカナでふってある)とても贅沢な歌集ですのに180円とは安いですね。好きな歌がいっぱい入っていたので買ったのです。NHKのTVで「みんなの歌」が始まった頃(1961年)は小学校3年生で夢中になった世代ですから、おお牧場はみどり、おぉブレネリ、ラ・クカラーチャ、アルプスの谷間、ラサ・サヤン・ゲ、ねえねえおじいさんなどが入っているだけで欲しくなる歌集だったのです。埴生の宿、ローレライ、赤い河の谷間、夢路より、赤いサラファンなどは、幾度も歌ううちにそれまでよりいっそう好きになりました。
「世界の民謡」という書名では今は発行されていませんが、
世界のうた 増訂版が同じようですね。体裁 B6変型 (115mm×183mm)256頁、価格 630円とありますから、今でも安いですね。「山の大尉」は載っていませんが、「草原情歌」はあります。
「夢だもの」
作詞、作曲、歌:中島みゆき
みゆきさんらしいうたです。
踊ってくださいと くじけないで言える
あなたは気さくに 手を取ってくれる
だって夢だもの 全部夢だもの
好きになっても 打ち明けても 誰も困らない
どうせ夢だもの 全部夢だもの
儚くっても 短くっても
嘆かないのよ 夢だもの
健気にこう言い切っても、ホントはさみしい女の子。
いや、反対かな。さみしさで今にも崩れんばかりの科をつくっている女。
だけど、手を差しのべたくなる女性です。
こんな風に横恋慕した彼氏を夢で思い出している女の子に男は心が傾きます。
彼女が想っているのは自分ではないのだけれど、
いや、自分でないから健気を感じて心が傾くのだろう。
みゆきさんには、女の子の気持ちを妙に生々しく伝えてくる歌がたくさんある。
どうかしてあげたいと傍観者の男に思わせる歌が。
軽くテンポのよい調べに乗せて、
ちょっと拗ねたような鼻に詰まらせた声で淡々と歌っている。
でも、歌い終わったあと、どうしただろう?
きっと、わぁっと泣いたんだろうなぁ。
「真夜中の動物園」に収められている歌はどれもいいです。久々のヒットアルバムではないでしょうか。
「雨の日はバラードで」
作詞:ありそのみ、谷口雅洋、作曲:谷口雅洋、歌:谷口守
残念ながら、僕は、9月決算の仕事がたまっていて、聴きに行くことが出来ませんでした。代わりに、鍋をつつきながら、このアルバムを聴いていました。
この曲は、やしきたかじんが歌ってヒットした曲です。たかじんが谷口君の許可も取らずに勝手にレコードにしたらしく谷口君本人が歌うことは稀だったようですが、今年の6月のライブで歌っていて、彼の作曲した歌だということを初めて知りました。そのとき買ったCD「CielBleu1」の5曲目に入っていて、1曲目の「虹のicon」とともに繰り返し聴いています。
雨の日はバラードで 貴女を思い出そう
貴女がピアノでひいてたあの日の Good Song
気がつけば終わってた そんな二人を
時おり何処からか 見つめているのさ 今も
素敵すぎる恋はいつも 通り過ぎてしまう
あの日を追いかけずに 貴女を想い出にかえす
貴女を 想い出にかえす
「貴女を 想い出にかえす」って、どんな思いなんでしょうね。大人にならないと出来ない心持ちなんでしょうね。
そんな気持ちになれるのはいつのことでしょうか・・・
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