4日目 

遂に上映禁止! 河崎実監督が語る日本以外全部沈没のヤバイ話!!
映画監督河崎実氏をゲストに映画「日本以外全部沈没」についての話を聞くという企画、朝から馬鹿話というのは楽しいものである。
まずは、制作時の話。小松左京氏への許可を取りに行ったらすぐにOKは出るものの「良いに決まっているだろ、俺の原作じゃないんだから」といわれてしまったということ、そして筒井康隆からもあっさり許可をもらえたと。
また、東宝に許可を取りに言った時に、日本沈没の半券を持って日本以外全部沈没を見に来た人には半額というアイディアをするものの、「一切関係ないこいう事にしてください」と断られたという話や、某将軍様を出したりもしたので命がけとは思ったものの、小松・筒井・実相寺の冠を持った映画を作れたのだから、もういいやと思ったとか。しかも、完成試写会に各国大使館へ招待状を送ったもののフランスからは欠席の返事はもらえたものの、何処からも返事がなかったそうだ。
そして、河崎監督の作品の映画予告編を一通り上映する。いや、いかレスラーから日本以外全部沈没、ヅラ刑事までとにかく馬鹿な予告編ばかりで笑えるが、ここでヅラ刑事がTVドラマとして放映される事が知らされる。
この後、とってみたい作品についての話や質疑応答とともに裏話が続くのだが、完成するまで日本沈没の樋口シンジ監督に日本以外を創るという事を話していなかったのだけど、ロケハンに行くと同じところに日本沈没のスタッフがいたりとか、国会の爆破シーンの特撮は過去作品からの流用なのだけど、ここで樋口監督が関わっていたなどという笑い話のような事実が知らされるなど、で企画は終了した。
アニメ・シンポジウム 徳間書店主催「メカ・デザインと監督のおもしろさ」
出渕裕氏デビュー30周年を迎え、画集の発行されるという事からも企画された。
まず、出渕氏の仕事とうことから「ラーゼフォン」の19話Bパートの上映が行われ、トークが開始される。
出渕氏と同時期デビューであり友人でもある河森氏との対談を、池田氏が司会兼聞き手と言う形で進めていくが、メカデザインの方向性についての話では、同じ方向を向いてはいるのだけど、ITCと円谷という別のラインで始まっているためにかぶるという点がないということ、また、プラモデルにしても河森氏がとにかく変形させようとするのに対し、出渕氏はダイオラマに走るという、おたがいが根本的なところで異なっているという事などを話しと共に、専業としてのメカデザイナーの少なさやメカデザインの基本として語られるヤマトについての話題となる。
その後、両氏の新作についての話となるのであるが、出渕氏の最近の仕事はスカルマンのシリーズ構成など、河森氏のGenius Partyについての話になるが、ここでは二人ともデザインから演出方面に進んでいったという事から、何故メカデザイナーは全体数からすれば演出側に進む割合が高いのかという話となったのだが、これはメカデザインというものがキャラクターとは違い使用方法や作品観まで考えて行われるため、デザインの意図と違った使われ方をする事があるために、自分の意図した見せ方をしたいという思いから演出に進むのではないかという考えが語られる。
また、この時に河森氏のマクロス製作時の話でもスタッフが、質問があれば殆ど河森氏の所へ来るなど、実質的に現場を仕切っているのは河森氏であったというような話も出てくる。
演出や監督との関係では、パトレイバーでは何故出渕氏がデザイナーを複数出したのかという話になるのだが、これはメーカーやその中の部門、国などによってデザインは異なるのに、それを一人のデザイナーが行うことは不可能であるというなるほどと思わせてくれる話も。
そして、アニメにおいてのメカデザイナーの問題として、ここ最近はデザイナーがもう固定されているので若手がいないという事、また両氏はメカデザイナーというのは下積みから始めたアニメーターとは違い別のところからやってきた異端であるという認識、そして、現在ではゲームでのデザインを行う人間や、はじめからメカデザインやりたいと思うアニメーターがいるという事、さらには基本的なアニメーターのスキルの向上により、もうメカデザイナーというものはもういらなくなっているのだろうという話がされる。
続いては、アニメのメカデザイン以外では、河森氏が担当した日産のデュアリスをベースにしたパワードスーツと、いずぶち氏が手掛けた仮面ライダーNEXTでのクリーチャーデザインについての話を、デュアリスのCM映像と仮面ライダーNEXTが上映しながら行った。
また、これらの事から、デザイン時に何処まで細かいところまで設定するかというような事や、デジタル技術の発展より発生する良いところと悪いところという話、そして、依頼されるデザインについてもセルフパロディになってきているというような話も出て出てくる。
そして、また次の新作の話となったのであるが、河森氏の手掛けているマクロスの新作では、新作を続けるという点で富野由悠季氏についての話題となり、いずブチ氏が一緒に仕事をした高橋良輔氏など一緒に仕事をした監督とのエピソードなどが語られ、1話完結で進めることの出来た昔と連続になっている現在とで変わった事などについても語られたが、時間となったので9月から公開されるアクエリオンの予告の上映が行われて終了した。
ドンブラコン
荷物を抱えたままパーティーに行くわけにも行かないので、みなとみらい駅のコインロッカーに荷物を入れギリギリ間に合う。しかし、走った後に浮き桟橋なのでなんとも酔いそうな感じ。で、乗船するも上のフロアはもう満員なので結局空いている下のフロアに。
料理はバイキング形式なので皆好きに食べ始め、星雲賞受賞者やゲストの挨拶は備え付けのモニターで見物。
ここでの笑えるネタは、ノンフィクション部門で星雲賞を受賞した笹本先生。司会の大森望氏のノンフィクションライターとの紹介に必死で小説家だと反論する。

挨拶が終わるとあとはみんな料理屋ドリンク片手にあちこちで雑談。DAICONスタッフと写真を撮りながらおしゃべりしたり、SF大会愛用のサイン帖ベストでウケを取りつつも運良く出会えた方々にサインをお願いしたりする。ちなみに、この中でサインをいただいたのは、難波弘之氏・デイビッド・ブリン氏・ラリー・ニーヴン氏、そして何度もお会いしているのになぜかサインをいただくタイミングのなかった谷甲州氏。酒の入った甲州氏は州の字が曲がったり点が逆を向いたりするという話は聞いていたけど、それは本当だったと確認する。そして、天野喜孝氏には、イラスト入りのサインまでいただいてしまったのだ。
しかし、これまでいただいたサインも凄い事になっているが、イラストだけでもカオスな状態に。
そんなこんなありながらも、いろんな人とおしゃべりしているうちに船は再び会場前へ。
下船の後、中華街まで向かう人たちを乗せて出港した船を見送ってドンブラコンは終了した。
ただ、数年ぶりの船なので船酔いしてしまったり。
ビッドウィナーズパーティー
最後の夜なのでルームパティーを襲撃しようと何人かでインターコンチネンタルホテルへと入ったものの、予定表にあったパーティーは行われていない。というか予定のあったフロアはもぬけの殻となっている。他の人たちに聞いても判らないので、いちどラウンジに下りてお茶を飲みながら一休みとなるが、サイファイカフェの会場で2010年の開催権を得たモントリオールがパーティーを開いているというので行ってみることに。
英語は出来ないものの、一緒にいる方に間に入ってもらったり適当に身振り手振りを交えながらいろいろとおしゃべりをする。なぜか、英語の話せる方を交えて軍事談義を繰り広げたり。というか、在日米軍とか秋葉原を守る為に存在するというアメリカ軍人の話、各国海軍が東京に入ると秋葉原に遊びに行っているというとみな信じられないと。日本ではヲタクな軍人の話というおは昔から有名だったけど、どうやら本国では知られていないみたいで。
そんな具合にあちこちでおしゃべりしているうちにすでに日付も変わろうとしている。コインロッカーや終電の関係もあるので、挨拶をしてこの日も泣く泣くパーティーを抜ける事に。
やっぱりインタコンチネンタルに(以下略)

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