REFERECES
1)SchliephakeE:Kurzwellenntherapie.Gustav Fischer Verlag.1960.
(一般にはLWDとSWDを含めて、広義のSWDと呼ばれている)
LWD(Long Wave Diathermy) SWD(Short Wave Diathermy) MWD(Micro Wave Diahemy)
 1000KHzのラジオ波を利用  10MHz,50MHzのテレビ波  2450MHzのUHF(マイクロ波)
 1895年  1929年  1947年
 Joule熱  電磁波  電磁波
 外科的Diathermy  内科的Diathermy  内科的Diathermy

表@ Diathermy(作用による分類)

     外科的Diathermy(外D) 内科的Diathermy(内D
 ●1892年d'Arsonal(仏)  ●1926年Schliephake(独)1)
 ●1926年Harvey(米):脳外科に応用
 ●身体を抵抗としたJoule熱利用  ●電磁エネルギーが組織内に熱産生
 ●電熱器的応用  ●電子レンジ的応用
 ●短波  ●超短波(透熱温和・深在性)
 ●長・中波(一部マイクロ波)  ●マイクロ波(加熱強烈・潜在性)
 ●通電法:電極で通電  ●電界治療:電波で治療
 ●切開・凝固・止血  ●内科的・リハビリ・物理療法

★理論的には非常に難解で奥の深い学問であるが、医療を受ける側にとっては非常に優しい治療法である★

表A 3種類のDiathermy(波長による分類)

「痛くない・薬物療法だけに頼らない」生体の自然治癒力を活かした物理療法とは・・・
長波Diathermy(ジアテルミー)を発見し、その歴史・Evidence・臨床応用例を詳しく解説


   【Contents】

 Chapter 01.高周波(High Frequency)とは
 Chapter 02.高周波治療の歴史的背景
 Chapter 03.Diathermy(ジアテルミー)
 Chapter 04.外科的Diathermy
 Chapter 05.内科的Diathermy
 Chapter 06.内科的DiathermyとHSP
 Chapter 07.内科的Diathermyと透射適用量
 Chapter 08.内科的Diathermyと蛍光灯
 Chapter 09.Visual Analog Scales(VAS)と疼痛
 Chapter 10.電磁波障害について
 Chapter 11.電磁波防止布ハイパー(広域周波数対応タイプ)
 Chapter 12.温熱療法
 Chapter 13.DiathermyとHyperthermia
 Chapter 14.Diathermyが歯周病を治す−重度歯周病への挑戦−
 Chapter 15.効果的メトロニダゾール・Triple Mix (of Antibiotics)
 Chapter 16.切歯管?胞/歯根?胞 Incisive Canal/Radicular Cyst (症例)
 Chapter 17.歯根端切除術後 After Apicoectomy (症例)
 Chapter 18.Diathermyが傷を治す・口内炎を治す(症例)
 Chapter 19.口内炎への応用 (症例)
  Chapter 20.口唇炎 (症例)
 Chapter 21.顔面形成外科への応用 (症例)
 Chapter 22.顔面外傷への応用 (症例)
 Chapter 23.Diathermyの神経麻痺への応用 (症例)
 Chapter 24.Dry socket (歯槽痛) (症例)
 Chapter 25.薬物アナフィラキシーへの応用 (症例)
 Chapter 26.帯状疱疹 Herpes Zoster (症例)
 Chapter 27.BleachingとT.M.J. (筋肉痛) (症例)
 Chapter 28.Bleachingと知覚過敏 (症例)
 Chapter 29.知覚過敏と酸性水・黒酢 (症例)
 Chapter 30.DiathermyでDry Mouthが治る (症例)
 Chapter 31.外傷性完全脱臼 Avulsed Tooth (症例)
 Chapter 32.組織再生医療とImplant治療への応用 (症例)
 Chapter 33.組織再生医療と外科的Diathermy (症例)
 Chapter 34.DiathermyとBurn (熱傷事故) (症例)
 Chapter 35.Long Time Progress/Diathermy 長期経過症例への活用法 (症例)
 Chapter 36.変調 Modulation

上記詳細は、著書“Diathermy”を参考にして下さい。診療内容は上記項目を主に行っています。
 Diathermyは、外科的ジアテルミー(Surgical Diathermy)と内科的ジアテルミー(Internal Diathermy)に分類される[1930年頃から(図2)]。電磁波のうち通信に利用される範囲の高周波を電波というが、この高周波電流を身体に通電する方法を外科的Diathermy(電気外科・通電法;外D)と呼び、切開・凝固・止血(歯科領域では、抜髄、歯髄切断、生切、その他)ができる。
これに対して、電磁波自体の作用に基づき電流を通電しないで電波(ラジオ波・長波)を飛ばして(図3)行う治療法がDr竹内の発見した内科的Diathermy(内D)である。

   下記にその差異の一覧を記す。

Long Wave Diathermy AARON 940(Bipolar)(Bovie社USA)。
Bipolar使用のため、広範囲の加療ができる。Long WaveでBipolar機能を備えた機種は少ない

■Long Wave Diathermy CM−032
(Monopolar)

■Long Wave Diathermy CM−025(Monopolar)

当Clinicで臨床に用いているDiathermy機器

(図 3)内科的Diathermyで電波を飛ばすと、切れた蛍光灯が光り出す。従って、この治療は患者には痛みも,苦痛も何も与えない。局所温度が2℃上昇するため、W(ワット数)を上げると心地よい温熱感が得られる

ジアテルミー、Diathermy

 (図 2)Diathermyの治療目的分類

 (図 1)Diathermyとは、Nagelschmidtによって命名された造語である

ジアテルミー

             Diathermy(ジアテルミー)              

   ●外科的Diathermy   ●内科的Diathermy


 医学系の論文や解説書ではDiathermy・ジアテルミーに関する意味や用語の間違いが多々散見されているので、Diathermy研究歴40年の志井田博士の助言を参考に用語の統一を図った。
 Diathermy
とは、Nagelschmidtによって命名された造語であり、ギリシャ語の接頭語DIA(through・permeate・into・透過・横切る)とラテン語のTHERM(thermal,heating:温熱)からなり、日本語では”透熱療法、温熱療法”と訳されている(図1)。現在では、高周波電気治療全般にわたる広義な用語として使用されている。