その1・野手編
「ベスプレ」の醍醐味であるデータ作成。しかし、どんな風に作ったらよりリアルに作れるのかわからない、という方のために、パラメーターの秘密を一挙公開! まずは、野手からです。
本コーナーの内容は、作者個人が98版をやり込むことによって得たものです。あくまで個人の推測であり、プログラム解析などの手段を用いた正確なものではないことをご了承下さい。Win版については、皆様のご協力の下、対応していきたいと考えています。
画面はファミコン版「2」です。
打撃指数
打撃の調子を表す数値で、ヒットが出れば上昇し、凡打すれば下がる。
COMの采配への影響
この数値が大きくなった選手は、3番や4番に起用されやすくなる。また、監督が「調子」重視の場合、この数値によってオーダーが組みかえられる。
解説
基本的には、2割5分打ちそうな選手には250、3割打ちそうな選手は300、という感じで設定すればOKです。ただし、これはあくまでもシーズン開始時の調子であり、ゲーム中はその他の性能によって変動します。
打撃指数の上昇値・下降値は、スタミナと実績が影響します。また、スタメンをはずれた選手は、打撃指数が徐々に初期値まで回復します。
設定のコツ
選球眼が悪い選手(大豊、新庄など)は打率が稼げないので、打撃指数を大きめにすると良いです。また、代打の切り札(八木、吉村など)、というような選手もやや大きめ(270〜290)に設定すると、雰囲気が出ます。
一方、すぐれた能力を持ち、シーズン後半に帳尻を合わせてくるような選手(落合、清原など)は、この数値をあえて低く押さえましょう。
打席
Lは左、Rは右、Bはスイッチ
タイプ
Pは引っ張り中心。Sは広角打法。
解説
Sは打率を稼ぎやすく、Pは長打が出やすくなります。従って同じ長打力の選手であっても、そのホームラン数には差が出てきます。
設定のコツ
ホームランバッターは自動的にPということになりがちですが、左右のスタンドに均等にぶち込むような選手は、Sとするべきです。同じ選手でもシーズンによってタイプが変わる場合があり、(近年の秋山、落合はS?)また、引っ張り中心で単打を稼ぐ選手(佐々木、平野など)も稀にいますので、注意が必要です。
守備力
主に捕球のうまさを表す。S(メジャー級)・A〜E。
COMの采配への影響
監督が「守備」重視の場合、この値によってオーダーが組みかえられる。遊撃は特に守備力が重視される傾向あり。
なお、×は守れないという意味ではない。一度限りの経験だが、COMが代わりの遊撃がいないのに川相に代打を出し、吉村がそのまま遊撃を守ったことがあった。
解説
設定のコツ
守備が極端にうまいと、COMはフル出場させてくる傾向があります。守備固めの選手に、高すぎる守備力を割り振らないようにして下さい。
外野手にとっての守備力は、打球への反応の良さ、と解釈すると良いと思われます。(例えば、巨人松井は、守備低め肩強めでいいでしょう。逆にマックは、守備高め肩低めに相当します)
基本的なことですが、各ポジション、ちゃんと交代要員がいるように設定しましょう。(昔、広島のデータを作ったら、野村以外に遊撃がいないことがあとで分かって困った)
肩
守備時の送球の早さ。遠投力。S(どこからでもバックホーム)・A〜E(中継が必要)
COMの采配への影響
肩のいい捕手が正捕手で使われる。また、肩のいい外野手も起用されやすい。監督が「守備」重視の場合、特にその傾向あり。
解説
盗塁を刺せるかどうかは、その時の投球のスピードと、捕手の肩にかかっています。
捕手の肩 > 走者の足 であれば捕手有利と考えて下さい。
また、2塁から外野前ヒットでランナーが帰るとき、これをホームで刺せるかどうかは、外野手の肩にかかっています。
これも 外野の肩 > 走者の足 であれば外野有利です。
意外に重要なのが、三塁や遊撃の肩です。これが弱いと、内野安打を打たれ易くなります。
設定のコツ
期待の新人などでよく、「遠投○○メートル」とか載っていることがありますが、これを真に受けるとCOMがいきなり主力扱いするので、注意しましょう。特に捕手は、守備力以上に肩が重視されるので、正捕手は高めに設定します。
たまに、肩はいいのだが送球が下手、という選手がいますが、これを反映させるパラメータはないので、守備か肩を低めにして対処します。
足
足の速さ。走塁だけでなく、守備範囲の広さにも直結。S(年間40盗塁程度)・A〜E(ほぼ0)
COMの采配への影響
足の速い選手は、1番に起用されやすくなる。COMが単独スチールさせるのは、原則として足がB以上の選手である。
解説
どんなに守備が良くても足が遅ければ、それだけ不利になります。外野の足が遅いチームは、まめにシフトを組みかえて対応するしかない!
設定のコツ
足が速い場合、左打者は特に内野安打が増えます。これは打率に影響するので、左打者の足を遅めにするか、打撃指数を低く設定することをお勧めします。
なかには、速い足を持ちながら、ほとんど盗塁を試みない選手(新庄、高橋など)もいますが、この場合、涙を呑んでCにせざるを得ません。
眼
選球眼。四球・三振に影響する。S・A〜E
解説
このパラメータこそが、ベスプレを名作に引き上げたといっても過言ではありません。
基本的には、三振数などをもとに設定していきます。Eは極端に悪いので、ブライアントクラス(試合数より三振数が多い)の選手以外には使わない方が無難です。
設定のコツ
選球眼が同じの場合、タイプがPで長打力のある選手の方が三振を取られ易くなります。従って、ホームランが打てて打率も稼げるような選手(門田、クラークなど)は選球眼を高めにしましょう。
また、このゲームでは、COMの投手が4番打者に対して慎重なピッチングをすることが多いため、4番打者は性能に関係なく四球を稼ぐ傾向があります。
もう一つの目安として、いい投手が出てくると全然打てない、というような選手は選球眼をDくらいにしておくとその感じが出ます。
実績
いざという時のベテランの力。安定感。S(落合クラス)・A〜E(ルーキー)
COMの采配への影響
監督が「実績」重視の場合、この値によって選手起用が変わる。
解説
この数値は、打撃指数に影響します。実績の低い選手は打撃指数の上下が大きく、調子の良いときには手が付けられないほどですが、シーズン通しての活躍が期待できません。一方、実績のある選手は打撃指数の上下が小さく、成績が安定し易くなります。マニュアルでは「いざという時」について触れられているのですが、これは確認できませんでした。
設定のコツ
正直に選手の出場試合数などに基づいて入力すると、ベテラン有利になりがちなので、むしろ「安定感」と割り切ってしまった方が設定方法としては良いでしょう。イチローや坪井は高め、大豊や桧山は低め、という感じでどうでしょうか。
スタミナ
持久力(?)。シーズン後半の打撃に影響する。S・A〜E
解説
シーズン後半の打撃指数に密かに影響している数値です。終盤戦は、スタミナのある選手に任せましょう。
設定のコツ
毎年シーズン後半に成績を上げてくる選手(イチロー、清原など)は、これを高めに設定してやります。逆に、夏場がつらいというベテラン、身体作りの最中のルーキーなどは、低めにすると良い。
巧打
野手のいないところへ打ったり、バントの際のうまさ。S(篠塚クラス)・A〜E(ブライアント)
COMの采配への影響
この数値が高い選手は、2番に選ばれやすい。
解説
実際には、巧打とバント技能とは必ずしも一致しないが、このゲームではまとめて扱っている。
設定のコツ
2番打者候補は、B以上に設定します。また、併殺の多い選手は、これを低めに設定します。ホームランバッターは全体に低めですが、中には巧打を併せ持つ選手(落合、オマリーなど)もいますので注意しましょう。
長打
ホームラン等、長打に直結。S(30本以上)A(25)B(20)C(15)D(10)E(5以下)
COMの采配への影響
長打力のある選手は、クリンナップに起用される。また、監督が「攻撃」重視の場合、この値によってオーダーが組みかえられる。
解説
上のホームラン本数は、あくまで平均で、その他の性能が影響することはいうまでもありません。また、全試合出場で、ホームグラウンドがドーム球場の場合を仮定しています。
タイプがSの場合、長打を狙わないためか、上の数字より約1ランクずつホームランが減ります。
当然、打率が悪ければホームランも減ります。
広島球場はホームランが多いので設定に気を付けましょう。
設定のコツ
解説で書いてしまったので特になし。
最近は、長打はあっても確実性の低い打者を、下位において使うという新傾向が見られます(ホージーが代表的)が、ベスプレのCOMはこれに対応していません。また、古田や土橋のような選手にクリンナップを固めさせるのも難しいです。なんだ、両方ヤクルトだな。野村監督がいかに革新的な采配をふるっていたかわかりますね。
信頼
得点圏打率に影響。−2(出塁専門)〜+2(満塁男)
COMの采配への影響
この数値が+の選手は、4番5番に起用されやすくなる。また、代打の切り札として起用される。
解説
この数値が−の打者は、確かにチャンスに弱くなりますが、逆にクリーンヒットは打ちやすい傾向があるようです。1番あたりであれば、まるで問題なし。
対左
左投手に強いかどうか。−2(投手が左だと代えられる)〜+2
COMの采配への影響
代打を選ぶときの基準になる。
解説
基本的には、右打者は0、左打者は−1です。左キラー(金村、西岡など)は+1、右投手に限って起用される左打者(清水など)は−2となります。