お酒を設計する
えらそうに言ったものの、解っているのは、原液の糖度の1/2のアルコールができるということ。
酵母菌が、糖分をアルコールに変成するのです。
C6H12O6→C2H5OH×2+CO2×2
だったかな。お酒ができるときには、二酸化炭素が発生します。醗酵容器ではシュワシュワ音がしています。
ええとそれから、酵母菌は自家中毒を起こしてしまいますので=自分が作った産物(アルコール)に
中毒して、活性が無くなってしまうのです。
限界は、アルコール濃度高々15%です。ということは、糖度30%以下で無いとお酒にならないということです。
日本酒とかワインとかの醸造酒のアルコール度が高々15%程度なのはそこに起因しています。
ウイスキーとか、ジンとか、ウオッカとか、焼酎とかの諸々は蒸留というそのあとのプロセスで
アルコール濃度を上げているのでまた別の話です。
日本酒は、麹による澱粉の糖化と酵母によるアルコール化を並行して行うことによりもうちょっと高い
アルコール濃度を実現しているようです。
まあせいぜい糖度30%以下で楽しむのがよろしかろう。
ビールなんて原液の糖度は10〜15%ですしね。
で、お酒を造るときは、ブドウジュースとか、蜂蜜とか砂糖を薄めたものに酵母菌を添加するわけです。
ブドウはともかく、蜂蜜や砂糖水では味わい不足なので果物やらスパイスやらハーブなんかを
追加します。ミードとかメロメルとかいうのはその手のお酒ですね。
アルコール濃度10%のお酒を作りたかったら糖度20%の原液を醗酵させればよいのです。
1kgの砂糖を5リットルの水で溶かせばおおむね正解でしょう。蜂蜜は8掛けあたりでよいようです。
2割分の水は想定するべきでしょうが。
後は、コンタミへの対策です。コンタミ=雑菌による汚染です、お酒を造る職人さん:杜氏は
仕込みの間は、納豆を食べてはいけないそうです。納豆菌は強力ですから。
とりあえず、砂糖水みたいなものを作ったら、一遍沸騰させちゃいます。ワインなんかは
香りが抜けちゃうんでやりませんがビールはでかい鍋でそれをします。
そこでホップの味を出したりしているんでしょうかね。
別の記事で書いている「ジンジャーエール」は以上のような発想法で作ったお酒です。
砂糖と、生姜と、クローブと、シナモンが材料です。