パソコンの歴史1988年
1988年 2月  シャープ X68000ACE-HD発表(2月18日発表、出荷開始3月20日)

CPU  68000/10MHz
RAM  1MB(最大12MB)
VRAM  512KB+512KB(テキストVRAM)両方ともビットマップ
FDD  5インチ2HD*2ドライブ
HDD  20MB
グラフィック  768*512ドット*65536色中16色(仮想1024*1024モード)
 512*512ドット*65536色
サウンド  FM音源8オクターブ8重和音+ADPCM
備考  本体 399,800円
 基本性能は初代のX68000と同じです。当時はまだ高価だった20MBハードディスクを標準で装備して登場 しました。パソコンは新型が出ると基本性能をアップするのが普通ですが、X68000は1991年4月に16MHzタイプの「X68000XVI」が登場するまでの4年間メモリの増加やハードディスク標準装備などはありましたが、基本性能同じでした。
 
2月  NEC ラップトップパソコン「PC-9801LV21」発売(2月23日発表、出荷開始3月末)

CPU  V30/10MHz
RAM  640KB
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ
HDD  -
グラフィック  640*400ドット*8階調(液晶画面上)
サウンド  BEEP音
備考  本体 345,000円
 EPSONに先を越されましたが、NEC初のPC-9801互換ラップトップパソコンの登場です。PC-9801のソフトが作動 したため注目度抜群でした。当時はまだ大画面カラー液晶はまだ夢の夢でした。モノクロ画面は見にくそうですが階調の変化により思ったよりは視認性は高かったです。
 
1988年 2月  NEC PC-9801UV11発表(2月23日発表、出荷開始3月末)

CPU  V30/(10/8MHz)
RAM  640KB
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション
グラフィック  640*400ドット*4096色中16色
サウンド  FM音源3和音+SSG音源3和音
備考  本体 256,000円
 PC-9801UV21の廉価版です。超コンパクト設計でに立てると本より少し大きい程度でした。 現在は3.5インチフロッピーが当たり前ですが、当時はまだ圧倒的に5インチフロッピーが主流で3.5インチ搭載マシンの方が安かったのですが、5インチモデルの方がはるかに売れていました。
 
2月  NEC PC-9801CV21発表(2月23日発表、出荷開始4月下旬)

CPU  V30/(10/8MHz)
RAM  640KB
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション
グラフィック  640*400ドット*4096色中16色
サウンド  FM音源3和音+SSG音源3和音
備考  本体 355,000円
 Macintoshに似ているので、98Macなどと呼ばれていました。いいデザインだったのにこれっきりでした。10インチCRTを標準搭載していました。その後 、一体型はななかな登場せずPC-9801CSやCanbeの一部機種でやっと復活しました。
 
1988年 3月  NEC PC-88VA2/3発表(3月9日発表、出荷開始VA2は3月17日、VA3は6月上旬)

 PC-88VAの後継機種で、VA3は9.3MBの3.5インチマイクロフロッピーディスクを搭載しています。価格はVA2が298,000円、VA3が393,000円です。 注目されることもなくあまり売れませんでした。このクラスのユーザーはほとんどX68000を買っていました。
 
6月  (米)マイクロソフト MS-Windows/286 2.1発売
6月  (米)マイクロソフト MS-Windows/386 2.1発売
6月  (米)マイクロソフト MS-DOS Ver4.0発売
7月  NEC 32ビットパソコン PC-9801RA2/5発売(7月6日発表、出荷開始7月中旬)

CPU  386DX/16MHz
 V30/8MHz
RAM  1.6MB(最大14.6MB)
VRAM  256KB
FDD  5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション(RA2)/40MB(RA5)
グラフィック  640*400ドット*4096色中16色
サウンド  BEEP音
備考  本体 RA2 498,000円
     RA5 736,000円
  NECのPC-9801シリーズ最高傑作機の一つだと思います。何よりもノーマルPC-9801シリーズ初めての32ビット CPUを搭載したことですが、マシンのデザインも一新されて丸みをおびて非常にかっこよかったです。この頃はバブル絶頂期!丸みをもったデザインが大流行でトヨタのセルシオや日産のインフィニティも丸みをおびたデザインで話題を集めていました。CRTを含めると割引しても50万円近くなりましたが、本当によく売れました。
 
1988年 7月  NEC PC-9801シリーズ用MS−DOS Ver3.3日本語版発売(7月6日発表)
9月  NEC PC-9801シリーズ用MS-Windows/286 2.0日本語版発売(7月6日発売)
9月  エプソン PC-286Xシリーズ発表(9月13日発表、出荷開始10月5日)

 PC-286の後継機種で、CPUが80286/16MHzの高速タイプです。価格はフロッピーモデルのSTDが438,000円、20MBHDDモデルのH20が563,000円、40MBHDDモデルのH40が653,000円です。
 

9月  エプソン PC-286VEシリーズ発表(9月13日発表、出荷開始9月16日)

 PC-286Vの後継機種で、CPUは80286/12MHzでクロックアップしています。価格はフロッピーモデルのSTDが298,000円、20MBHDDモデルのH20が423,000円、40MBHDDモデルのH40が513,000円です。
 
9月  新バス規格「EISA」発表(ニューヨーク9月13日発表)

 前年に発表されたIBMのマイクロチャネルバス が非公開であったため、IBMに対抗すべくコンパック、日本電気、オリベッティなど日米欧の有力パソコンメーカーが発表した拡張バス規格です。業界標準のATバスと上位互換があり普及すると思ったのですが、あまり普及することなくPCIバス登場と共に消滅していきました。IBMのマイクロチャネルバスも同様の運命をたどります。
 
1988年 9月  NEC PC-9801RX2/4発売(9月20日発表、即日出荷開始)

CPU  80286/12MHz
 V30/8MHz
RAM

 640KB(最大11.6MB)

VRAM  256KB
FDD  5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション(RX2)/20MB(RX4)
グラフィック  640*400ドット*4096色中16色
サウンド  BEEP音
備考  本体 RX2 398,000円
     RX4 566,000円
 デザインは2ヶ月前に発売になったPC-9801RAと同じです。前モデルのPC-9801VX21よりCPUが20%速くなっています。性能はRAの方がいいのですが10万円の価格差は大きく、店頭ではRX2の方が売れていました。
 
10月  NEC PC-8801MA2/FE発表(10月17日発表、出荷開始10月末)

 MA2はMAのマイナーチェンジで、辞書ROMの容量が増えました。価格は168,000円です。FEは前モデルFAのコストダウンタイプでサウンド機能がFM音源3和音+SSG音源3和音にレベルダウンしました。価格は129,000円です。
 
1988年 10月  エプソン PC-386発表(10月18日発表、出荷開始89年1月下旬)

CPU  386DX/20MHz
RAM  1.6MB(最大14.6MB)
VRAM  256KB
FDD  5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション(STD)/20MB(H20)/40MB(H40)
グラフィック  640*400*8階調(液晶画面上)
サウンド  BEEP音
備考  本体 STD 598,000円
     H20 723,000円
     H40 813,000円
 速度はNECのPC-9801RAより速かったのですが、価格がRAに比べて10万円も高い設定には疑問 がありました。案の定あまり売れませんでした。
 
10月  エプソン PC-286LE発表(10月18日発表、出荷開始11月)

 
PC-286Lの後継機種で、8階調白液晶を搭載して大幅に視認性がアップしました。価格はフロッピーモデルのSTDが368,000円、20MBHDDモデルのH20が503,000円、40MBHDDモデルのH40が593,000円です。
 
10月  エプソン PC-286US発表(10月18日発表、出荷開始12月)

 PC-286Uの後継機種になります。CPUがV30から80286/10MHzにアップしました。価格はフロッピーモデルのSTDが268,000円、20MBHDDモデルのH20が393,000円になります。
 
1988年 10月  NEC ラップトップパソコン「PC-9801LS2/5」発表(10月24日発表、出荷開始11月上旬)

CPU  386SX/16MHz
 V30/8MHz
RAM  1.6MB(最大4.6MB)
VRAM  256KB
FDD  3.5インチ2HD*2ドライブ
HDD  オプション(LS2)/40MB(LS5)
グラフィック  640*400ドット*15階調(プラズマディスプレイ上)
サウンド  BEEP音
   本体 LS2 628,000円
     LS5 866,000円
 プラズマディスプレイ搭載のラップトップパソコンです。現在では大型薄型テレビで使用されているプラズマディスプレイですが、当時はオレンジ色をしていました。フルカラーなんて夢の夢で価格も恐ろしいほど高かったです。
 
10月  NEC PC-9801VM11発表(10月24日発表、出荷開始11月上旬)

 
CPUがV30/10MHzです。80286搭載のRXを発売した後に、今更なぜこのようなモデルを発売するのか不思議でした。 多少価格は安く328,000円でしたが、予想通りあまり売れませんでした。
 
10月  NEC PC-98LT22発表(10月24日発表、出荷開始11月上旬)

  こんなモデルチェンジも珍しいくらいほとんど変わっていませんでした。PC-98LT21の付属のプリンタが新型のPC-PR102TL3なったのみで、価格は288,000円で した。
 

10月  NEC PC-9801シリーズ用MS-Windows/386 2.0日本語版発売(7月6日発表)

 アメリカでは すでにバージョン2.1が発売されていました。どうしてバージョンが2.1でないのか不思議でしたが、ソフトの移植には膨大な労力と時間が必要ですからしかたがなかったのかも知れません。 日本では一部のマニア層しか使ったことないと思います。当時は386マシンは高価でしたし、増設メモリもまだ凄く高かったです。何よりハードディスクになかなか手が届きませんでした。
 

10月  スティーブン・ジョブス氏「NeXT」発表(出荷開始1989年10月)

 スティーブン・ジョブス氏はアップル社を追われるように退社し、後ネクスト社を創設します。OSのNeXTstepは画期的なOSでした。
 

1988年 11月  富士通 FM-77AV40SX発売

 
FM-7/77シリーズの最終モデルです。ボディカラーが墓石色でまさに1982年11月以来6年目の最終モデルにふさわしいボディカラーでした。FM-77AV40EXにAV機能を大幅に強化したマシンです。価格は178,000円でした。
 
11月  シャープ X1turboV発売

 X1/X1turboシリーズ最終モデルです。価格は169,800円でした。X1/X1turboシリーズは1982年11月の発売以来PC-8801、FM-7/77 シリーズと共に8ビットマシンの一時代を築きました。
 
11月

 (米)マイクロソフト MS-DOS Ver4.01発売

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