EDGEWORTH, F. Y., AUTOGRAPH LETTER SIGNED To Fortescue. Originally a bifolium, the second leaf of which has been torn away. 13.5×9cm (recto and verso). Published by Balliol College Oxford, 25 April no year but after 1891. エッジワース、フォテスキュー宛署名入り自筆書簡。 Bifolium と称される書簡用紙は二つ折りにした2枚4葉のものであり、一枚目の表裏だけが使われたらしい。我が国でも、便箋が一枚で終わった時に、白紙の一枚を付けるのが礼儀とされるようなものか(あるいは空想をたくましくすれば、この形式が伝わって本邦の習慣になったものか?)。本書簡は1枚目のみの半分で、残葉が破り取られている。正確には断簡とすべきもの。しかしながら、所在地、日付で始まり、サインで終わっているから、現存部分だけで完結していると思う。 内容は、フォテスキューなる人物に紀要(journal)の発行趣意書(prospectus、辞書によれば内容パンフレットとも)を同封したこと、及びオックスフォードのボドリアン図書館より大英博物館図書室のほうが良かったと書いたものである。 エッジワースが、ロンドンのキングス・カッレジから移り、オックスフォード大学のドラモント経済学講座の教授に任命されたのは1891年であるから、その頃出されたものであろう。同年、エコノミック・ジャーナルが創刊され、彼は初代編集者となっているから、上記の紀要は、エコノミック・ジャーナルのことかとも思われる。 こんな短い書簡の中にも、重大ではないが興味深い経済学史上の出来事が伺えるようで、判読していて面白かった。 試読したものを下記に掲げる。
英国の書簡類を扱う専門店からの購入。状態が悪いせいか、価格は安かった。 (2016/2/25記) |