プリンストン




 ニュージャージ州プリンストン。ニューヨークから西南方向、車で2時間弱。ワシントンからは3時間程の距離にある。小生も今回行こうと思って調べるまで、何処にあるか良くは知らなかった。大学がある街で、映画や本の『ビューティフル・マインド』(ゲーム理論のナッシュが主人公)の舞台となったことや、村上春樹が客員教授をしていたことを彼のエッセイで知っていたくらい。ただ、高校の英語教科書でアインシュタインと高等研究所が書かれていたこともあって、以前からこの街に関心はあった。息子との旅の途中で寄り道してもらった。車でないと行くのに、不便な場所であろう。
 プリンストン高等研究所(Institute for Advanced Study:略称IAS)は、アインシュタインとゲーテルで知られているが、フォン・ノイマンも所員であった。ノイマンは、数学者とするのが普通であろうが、ゲームの理論の創始者だから、この「経済学紀行」に入れさせてもらう。経済学にむりやり関連づけるとすると、ソースタイン・ヴェブレンの甥の数学者オズワルド・ヴェブレンも所員だった。
 高等研究所は街の観光地図にも載せられていず、ホーム・ページを頼りに大学から歩いて行った。途中にアインシュタインの旧居もあり、結果的にアインシュタインの通勤路を歩いたことになった。広い手入れされた芝生に囲まれ、構内に池や森がある閑静な美しい場所である。一般公開日もあるとのことだが、構内は塀もなく建物内は別として自由に散策できた。人にもほとんど会わず、ちょっとしたピクニックだった。
 フォン・ノイマンの墓は,大学墓地の中にあった。事前の調べでは墓地の何処にあるかまでは判らず、時間がかかることも覚悟していた。しかし、入口に地図のパンフレットがあり、そこに記されていたので幸い直ぐに見つけることができた。ノイマンの墓の上だけには小石が多数置かれていたので、訪れる人も多いにちがいない。小生も小石を見つけで、そっと置いてきた。

 小生もアインシュタインのファンで、関連本はかなり所持しているが、彼の旧邸に関心のある方はブログを御覧下さい。

(H21.10.15訪問、H21.10.24作成)



赤色印の所が高等研究所、青色印(上)がノイマンの墓、青色印(下)がアインシュタイン旧邸


写真:高等研究所の建物(裏側から撮影)


写真:入口道路の表示


プリンストン大学墓地(中央がノイマンの墓


ノイマンの墓石






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