| こう書くと、いかにも仰々しい題になるけど、つまりはいかに無い才能、無い知恵を しぼって悪戦苦闘しながら卒業していったか、というだけなんですが…。 (前ページに無かった作品のサムネイルは、クリックすると別ページが開きます。) |
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1.きっかけ きっかけは偶然。 卒業制作のためのスクーリングがあって、そこで偶々段ボールで立体作品(A)を作ったことをきっかけにして、自分の中の「触覚」とでも言うべき立体感覚に気づいたこと。 結果、作品(B)が生まれて、常日頃、作っている彫塑の感性感覚を絵に表現したいなぁと思い始めた。 ただ(B)では、やや唐突で背伸びして無理に作ったところがあり、作品(C)を作ることで自分なりに納得することができた。 |
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3.拡散と収束 そして更に、様々な方向性を探りながら、イメージを固めて行った。 作品(G)は、ふだんよく落書きしているキャラクターを油彩化したもの。 日本画の亜流にしかならなくて問題外でした。でも、描いてみないと分からない。 * * * * * * * 作品(H)は実際に彫塑やモチーフを立体的に組んでそれを元にイメージを膨らませて描いてみた。マチエールにはこだわって描いてみた。 何か見えたようで、でも何か足りない。 * * * * * * * 作品(I)は、実際にある大岩をスケッチして描いたものを油彩化した。埋めてある顔は、自分の彫塑作品からの流用。 こうした実在感には嘘がなくて好きである。 ただ、あるがままを描きたいわけではないし、デッサン力だけで満足いくほどの(小磯良平並の)ものは出来そうもない。 * * * * * * * 作品(J)は(I)の中で感じた生命感をもっとファンタジックに解釈して具象化したもの。 このままでは、何か物語り的過ぎて、それはそれで余分な要素が多すぎると指摘される。 確かにそう言われれば、そういう物語りをつい求めてしまう甘さが自分にあると気づかされる。 * * * * * * * そうした余分な文学性を取っ払ったのが作品(K)と(L)である。 (J)より自分の好きなデザイン的な画面分割の要素も織りまぜてクールに仕上げている。 これらが卒制の最終原案となっていった。 |
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