M8付近の銀河


いて座の散光星雲


 中央に写っている赤い星雲が、いて座にある散光星雲M8とM20です。
 いて座は、天の川の最も濃い所に位置しているので、この付近は天の川が濃く見えます。M8はその形から干潟星雲と呼ばれ、夏の星雲の代表として最初に名前が出てくるとても美しい散光星雲です。空の条件のよいところでは肉眼でもぼんやりとその存在がわかります。双眼鏡で眺めると、広がりがある雲状に見え美しい眺めです。
 M8の右上に位置するM20は、明るい散光星雲が暗黒星雲によって3つに引き裂かれたように見えることから三裂星雲と呼ばれています。これも双眼鏡を用いればM8と同視野にとらえることができ美しい星雲です。ただ3つに引き裂かれている様子を見ようと思うと、望遠鏡が必要です。
またM20のすぐ北には青色をした散光星雲が隣接していて、カラーフィルムで撮影すると、M20の薄いピンクと相まって見事なコントラストを見せてくれます。

 今回の波照間でのベストショットはこの写真でした。鋭い星像がフィルム全面を占め、美しい作品に仕上がりました。私の撮影したこの星域の中でも5本の指に入る作品です。

撮影条件
CannonNFD300mmF2.8+半自作67カメラにて直焦点撮影
P-2赤道儀 6センチガイド鏡+GA2にて眼視ガイド 露出25分
フィルム:エクタロームE100S(+2増感)
撮影地:沖縄県波照間島
2004年4月撮影

月刊天文ガイド入選作品

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