双子座のM35とモンキー星雲


M35付近


 双子座のη星とμ星の付近は、冬の淡い天の川に位置しており写真も観望にも面白い領域です。特に上の写真上部に写っている散開星団M35は、とても美しい星団で、明るさが5等ほどありますので、空のよいところなら肉眼でもボーっと見えるほどです。双眼鏡で見れば、球状星団のように集まった星が視野一杯に広がり、見ていて飽きないほどの美しさです。

 M35の下には、赤い散光星雲NGC2174が写っています。この星雲は、その形が猿の顔に似ていることから「モンキー星雲」と呼ばれ、天文ファンに親しまれています。このモンキー星雲は、意外にも双眼鏡を用いると簡単に見ることができます。M35を観望したときには、こちらも忘れずに観望してみましょう。

 400ミリで写すときには、M35にモンキー星雲。それにμ星に広がるIC443を含めて構図取りする星域ですが、今回はもう少し広い写野で写してみました。上の写真を見ると、モンキー星雲の南下方にも赤い星雲が存在していることがわかります。特に一番下の赤い星雲は、視直径も比較的大きなもので、構造も面白い形をしています。こちらを主体に撮影してみるのも面白いかもしれません。

撮影条件
CanonNFD300mmF2.8+67カメラにて撮影
P-2赤道儀 6センチガイド鏡+GA2にて眼視ガイド 露出30分
フィルム:エクタロームE200(+1/2増感)
撮影地:奈良県上北山村
2004年11月撮影

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