世界遺産に指定された熊野の山々の上に、夏の天の川が雄大に流れていきます。眼下には雲の海。この時は多くの人々が崇めた熊野の地が持つ、神秘的な静けさを身体で感じました。また流れる星に目を転じれば、さそり座やいて座が空を翔けていくのが見て取れます。
十津川村の山の上からは熊野の山並みが見渡せます。この日は大変透明度が良かったので、三脚とカメラを担いでよい構図を探して歩き回りました。ちょうど雲海の下に青く光る民家の明かりが見えたので、それを雲海を照らすライトに見立ててシャッターを静かに切りました。
この作品は空の良さにも助けられて、とても美しい一枚に仕上げることができました。自分の中でもお気に入りの写真の一つです。
撮影条件
SMCPentax55mmF4(F5.6)+ペンタ67にて撮影
露出50分 エクタロームE200(+1増感)
撮影地:奈良県十津川村
2005年5月撮影第12回さじアストロパーク星景写真コンテスト 一席入賞作品
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