梟の詩  
  中山道を行く  
 
 
 

010号     2004/12/23(木)

 
 
 
  <加納〜河渡〜美江寺〜美濃赤坂>  
 
 
 

だんだん家から遠くなってきたので、青春十八切符を使って行く事にした。
岐阜駅を降りたところが加納宿なのだが、その入り口がわからない。駅から南下し、広い道路に出て右折してかなり行ったところで、「中山道はここでいいですか」と店の人に聞くと、この路ではなく2筋向うの細い道ですよと、なまりの強い岐阜弁で教えてくれた。「地元の人に路を聞くと、地元弁で心のこもった教え方をしてくれる。地図を頼るのもいいが、出来るだけ聞きながら行くことにしよう。」と話しながら行くと、長良川の小紅の渡しに着いた。対岸を見ると、堤防の上に小屋があった。小屋に向かって、三人で大きな声で、「おーい、おーい」と叫んでいると、赤っぽい服を着た人が降りてきて、渡しの船をこちらに向かって漕いで来てくれた。小紅と言って昔は女性がやっていたらしいが、近づいてきたのを見たらおじさんだった。小船にゆらゆら揺られて、向こう岸について、「料金はいくらですか。」とたずねると、「これは市営ですから料金は要らないよ」なんだかすごく得をした気分だった。
河渡の一里塚のところで 昼飯を食べた。
美江寺宿の美江神社の前から直角に右に曲がると、屋号がある宿屋のような立派な家があって、そこのおじさんがいたので、「立派な家ですね。宿ですか」「昔は宿屋だったが今はやっていない。向かいのあそこの家までうちの家だったんだよ。」
この辺は富有柿の産地、柿畑がずっと続く。
近鉄養老線の東赤坂駅を過ぎる頃はすっかりくたびれて、赤坂宿の「赤坂港跡の常夜灯」の前を通る頃は写真を撮るのも億劫になってしまった。赤坂駅着4時30分。6時間45分の旅で、使ったお金は、青春十八切符+自転車駐車代150円だけだった。
                                       (40,000歩)