梟の詩  
  中山道を行く  
 
 
 

006号     2004/8/13(月)

 
 
 
  <御代田〜小田井〜岩村田>  
 
 
 

暑い夏に歩くのはひかえていたが、佐久の実家に帰ったついでにと、歩いてみた。
しなの鉄道の御代田駅を降り、しばらく坂道を下っていく。急に広い道にでると、小田井宿に入った。まっすぐに続く道の右側にまず本陣と上の問屋、しばらく行くと今度は左側に脇本陣と下の問屋と、かっての旅籠がきちんと残っていた。のぞいてみると個人の家になっていた。真夏の朝10時半、ほとんど人通りの無い町並みを出て、しばらく行くと国道に合流した。自動車が激しく行き来していて、歩くのがつらい道だった。黙々と歩いていくと、こんもりとした森が左手に見えた。よしここでお日様を避けて休憩だと思って近づくと、なんとそこはお墓だった。中に入るのはやめて、歩道に腰を下ろしお茶を飲んで一休み。元気を出して行くと、岩村田宿の町並みに入った。
岩村田は城下町で旅人は城下町の堅苦しさを嫌い、旅籠も少なく、本陣、脇本陣も無かった。しかし、この地方の経済の中心地だったの栄えていたが、岩村田藩は天下の貧乏藩だったそうだ。藩財政建て直しのため協力した人が藩主からもらい下げた淀川産の鯉を千曲川の水で育てたところ、鯉はすくすく育ち、名高い「佐久鯉」のもとになったそうである。
中山道は岩村田の中心街で直角に右折していた。我々はここで左折し、300メートルほど行った姉の家により、今回の歩きは終わりにした。約6km。