アジア・アウトリーチ・AR222

 初回のブログを書いた後に、世界宣教におけるジレンマ についての良い議論が始まっているようだ。世界宣教にお いて、とくにアジアにおいて地域開発と教会開拓が相互関 係を持つことについてさらに考えリサーチを続けてきた。
 ブライアン・L・マイアーズ氏の“Walking with the Poor - Principles and Practices of Transformational Development(貧しい人々と共に歩むー原則と変革の発 展の実践)”という本を読み始めた。お勧めしたい本である。 本の中でマイアーズ氏が示していることは、貧しい人々と ともに歩む健全な世界宣教のすがたに必要なことだ。氏は 神学的に、また社会学や人類学的なすばらしい基礎を据え て後、推奨できる実践すべき方法について結論として述べ ている。簡単にまとめようとするならば、私たちがアジア・ アウトリーチ・オーストラリアとして信じて実践している 内容にマイアーズ氏はほぼ同じ意見を持っている。
 私がこの記事を書いている同じ週にワールド・ビジョン・ オーストラリアの職員ミーティングに講師として招かれて 出席した。この中でクレア・ロジャース新CEOがワール ド・ビジョンの地域開発の働きにおけるキリスト信仰の本 質的で基礎的な価値を強調した。
 地域開発をしていく中で我々の信仰をあかしすることを 遠慮してはいけない。福音を聞く人々が自由にそれを聞き 考えることができるように、恵みと尊敬とやさしさをもっ て伝えなければならない。さらに加えれば、人々が何を大 切にしているかにまず耳を傾ける必要がある。世界の地域 開発の働きの90%以上が信仰的な基盤をもっている組織 によって行われている。私たちが人々に寄り添って生きて、 何者であって何を信じているかの真実性はそのまま伝わっ ていくのだ。
 もしも我々の信条が人々のそれに上回っているものであ り、支援を受けるにふさわしいものであるかのように度を 過ぎて伝えてしまうと問題が生じる。それはイエスに似た ものでなければ道徳的な方法でもない。我々は隣人を真心 から尊重しなければならない。私もヒンズー教やイスラム 教を信じている近所の人を数回にわたって自宅に招き、彼 らの家に招かれながらお互いの信仰を尊重し合う人間関係 もっている。また、彼らにとって適した時であり助けにな れば私の信仰を分かち合っている。地域開発とイエスをあ かしすることはこれに似たようなものでないかと思う。
 過去10年にわたってアジア・アウトリーチは、僻地や 貧困に悩まされている地域に、医療的や歯科の援助を行っ てきた。その働きをする方々は何を信じてなぜそれをして いるのかはあまり伝えられていなかったが、キリストの愛 を伝えるために仕えつづけて与えてきた。援助を受けてい る地域の人々は「私たちの仲間は私たちを見捨てるのに、 なぜあなたがたは助けてくださるのですか。」とAOのス タッフに聞いたそうだ。キリストの愛を伝えるために無条 件に仕えていたのだ。10年経った今は奉仕とともに、な ぜそのように仕えているのか、また生きておられる唯一の 神がくださる変化についてあかしされている。村人全員が イエスを知った。地域中がクリスチャンになったところも ある。そして熱心にイエスに従っていく者が多く起こされ ている。



アジア・アウトリーチ

アジア・アウトリーチ・ジャパン・・・アジア・リポート No.222

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JANUARY - MARCH 2018.